あなたは、K-TAI(ケータイ)を知っていますか?
ガラケーとか、スマホのケータイじゃありません。ツインリンクもてぎで毎年行われている、レーシングカートの耐久レース(『もてぎKART耐久フェスティバル』)の略称です。
これは、一般の方でも気軽にエントリーできる、レーシングカートの7時間(および5時間)耐久レースイベントです。もてぎでは他にも、“JOY耐”、“もて耐”、“DE耐”など、参加して楽しめる多くの耐久レースイベントを開催していますよね。K-TAIは、そのカート版というところです。
今年は8月11日(日)にエンジョイクラス(7時間耐久)の決勝が行われましたが、このレースに、チーム『Club Racing(クラブレーシング/代表:山崎憲治さん)』より、clicccarレポーターが参加してきました。
クラブレーシングは、自動車メディア関係者やジャーナリストを中心とした混成チームで、K-TAIの常連チームです。
今年の、クラブレーシングの陣容は…、95号車、96号車、97号車、98号車と計4台を出走、ドライバーだけで17名という大所帯。クルマが好きな仲間が集まって、とにかくチーム全員で楽しもう!というコンセプトなのです。
参戦模様を、写真とともにレポートします!
7時間後のゴール目指して、9時30分にレーススタート!
エントリー台数が104台と多く、52台ずつ2グループに分けてスタートします。ちなみに我らがクラブレーシングチームのグリッドは、抽選の結果、8番手(♯98)、76番手(♯97)、95番手(♯96)、97番手(♯95)とかなり後方に集中(!) 挽回あるのみです!!
今回レポーターが乗ったのは、写真の96号車。
シャシーはビレル、エンジンはホンダのGX270(非常に快調でした!)を使用します。
前日の土曜日にスタッフ皆で貼ったステッカーで、白一色だった車体は見違えるように恰好良くなりました。複数台参加の場合、チームでカラーを揃えると壮観です。
95号車のドライバーを務める津々見友彦選手は、チームの大先生。i-Padを使用してライン取りを丁寧に教えてくれました。
96号車のメンバーは向かって左から、山崎憲治(チーム代表)、小笠原暁(Dr.)、川田恵一(96号車監督)、片岡英明(Dr.)、田中康二(Dr.)とそのファミリー、森本太郎(Dr.)。グリッドは95番で、ほぼ一番後ろです(!)
96号車(田中康二)と95号車(橋本洋平)のチーム内、エース対決!というか、ふたりでペースを作って引っ張り合っているところです。今回、チーム内のベストラップは、田中選手の2分47秒619(GT300優勝車のベストタイムが1分58秒)でした。4スト270ccエンジンということを考えると、結構なタイムではないでしょうか。
今回、メカニックチーム(長谷川モータース)の入念なメンテナンスのおかげで、どのクルマもほぼ大きなトラブルなく走り切れました。
が、複数発生したのが、バックミラーの脱落問題。
もてぎのK-TAIは普通のカートコースに比べて非常に高速で(トップスピード130km/hくらい)、事故を減らすためにバックミラーの装着が義務付けられていますが、このミラーの大敵が長時間の振動。
来年K-TAIに出てみたい方は、バックミラーの固定だけは厳重にされることをお勧めします。
アーン! 長丁場ですから、栄養補給も大事ですね。
何しろレース当日は、気温37度。
塩トマト、とってもおいしかったです。走行後の特製カレーも大盛りでいただきました!!
クラブレーシング特製サインボードは、スバラシイ出来。
ですが…、ひとつのピットエリアでチーム4台分のタイムを計測してサインを出すのは、プラットフォームのスペースが狭くてタイヘン。
F1だって、1チームは2台ですから。
ただ、自分が乗っていないときには計時やピットイン/アウトを手伝うなど、全員参加がレースの醍醐味です。
クラブレーシングの女性のエース、まるも亜希子選手。
フォームが決まってますね! K-TAIは女性ドライバーもたくさん出ていて華やかです。ライセンスを取得すれば、10歳以上の子どもでも参加できるので、家族ぐるみで、サーキットを楽しめます。
気温37度から一転。
急な大雨に襲われ、レースは赤旗中断、1時間半を残して終了となりました。最後の挽回作戦に持ち込めず、チームはあまり上位に食い込めませんでしたが、終わってみれば皆この笑顔。
チーム目標であった“事故ゼロ”は達成することができました。ドライバーでも、そうでなくても、レースはやっぱり、参加するのがイチバン。あなたもぜひ、気の合う仲間と来年のもてぎに来てみませんか?
◆チーム『クラブレーシング』周回数順位
95号車:11位
98号車:11位
96号車:13位
97号車:21位
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K-TAIに出場するには、16歳以上原付以上の免許を保持し、公開練習に参加すればその資格が得られます。
他にも、指定のライセンスを取得すれば、満10歳以上で出場OK。
車両は持ち込みですから自前で準備が必要ですが、レース出場実績、成績など問われませんから、10歳以上なら誰でも参加できるのが魅力。
そして、SUPER FPRMURAやSUPER GTとまったく同じ、全長4.801kmのもてぎ本コースで本格的なレースが楽しめるのです。今回のエントラントの皆さんも、年に一度、チームの皆と楽しむお祭りイベントとして、心からレースを楽しんでいるのが印象的でした。
ランニングコストを考えても、四輪レースほど敷居が高くありません。興味ある方は、仲間を募って、ぜひ、来年のもてぎK-TAIへ。
◆ツインリンクもてぎ K-TAIホームページ
(森本太郎)