VWはフランクフルトモーターショー2009で 「up!」のEV版となる「E up!」のコンセプトモデルを公開、続く2011年には同ショーで市販車ベースのプロトタイプを公開しています。
そして同社は2013年の夏頃までに欧州で「E up!」の正式発売を予定している模様。
一方、VWは2013年3月開幕のジュネーブショーに究極の燃費(111km/L)を誇る2気筒のディーゼルターボPHV「XL1」の市販車を出展すると2月21日に発表、業界を驚かせました。
しかし驚くのはまだ早かったようです。と言うのも、海外メディアが伝えるところによると、VWがこの「XL1」の技術をベースにしたハイブリッド版の「PHV up!」を開発していると言います。
ちなみにVWが採用した急速充電器は既に実績の有る日本独自規格の「CHAdeMO」方式ではなく、欧米勢が採択した「コンボ」方式。
同社がEVと平行してディーゼル仕様の超低燃費PHVを開発している背景にはインフラ整備がネックでEVの世界普及までに時間がかかるとみてのことと推測されます。
「XL1」は47hpのTDIエンジン(800cc 2気筒)+27hpの電気モーター+リチウムイオンバッテリー(5.5kWh)+7速DSGを組合せた2シーター仕様のPHVで、カーボンファイバー採用による車体軽量化などで価格が900万円以上とも予想されており高額かつ、少量生産が前提。
しかしながら、量産効果で現実的な価格が予想される「PHV up!」は車重増を克服して100km/Lに迫る燃費を実現予定だそうで、これは日本のHVにとってもかなり脅威となりそう。
日本車では今のところガソリンエンジンを使用したHVが主流で、ディーゼルターボエンジンについてはMAZDA「SKYACTIV-D」の独壇場。
「PHV up!」ではその両者を合体させたような「小排気量デーゼルターボHV」となるわけで、円安が進みガソリン輸入価格が再上昇する中、日本でも今後の動向が気になる存在となりそうです。
「PHV up!」の登場時期は2014年秋頃との予想。
今年登場予定の「E up!」やジュネーブモーターショーに出展予定の「クロス up!」市販車、そして今後の発売が待たれる「GT up!」など、まだまだ話題の尽きない「VW up!」シリーズに今後も要注目です。
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