VWのディーゼルハイブリッド「XL1」発売決定! 燃費はリッター111km!!

世界中で環境性能、燃費性能への競争は激しくなっていますが、フォルクスワーゲンが驚異的な燃費性能を持つニューモデルを発表しました。

「XL1」と名付けられた、そのニューモデルは0.9L/100km、つまり111.11km/Lという燃費性能を誇る世界トップレベルの省燃費カー。すでにコンセプトカーとしては、お披露目されていますが、このモデルを実際に発売すること、ドイツのオスナブリュック工場で生産することが明らかになったのです。

常識破りの燃費性能を実現した理由は、まさに燃費スペシャルマシンとして考えられる多くの要素を詰め込んだことにあります。

まず、ボディはカーボン素材を使うなどして、重量795kgに抑え、さらに空気抵抗係数は0.189と市販車としては考えられない数値としています。なお、ボディサイズは全長3888mm、全幅1665mm、全高1153mm、シートをオフセットして設置したという二人乗りとなっています。

そのミッドシップに搭載され、後輪を駆動するパワートレインはディーゼルハイブリッドとなっています。

エンジンは2気筒TDI(ターボディーゼル)で35kWを発生、そこに電気モーター(20kW)、7速デュアルクラッチトランスミッション(DSG)が組み合わされています。ボディ前部には外部充電に対応したリチウムイオン電池が搭載されたプラグインハイブリッドカーとなっています。

なお、エンジンを動かさないEVモードで50km程度の走行が可能といいます。EVモードでの電力消費率は100Wh/km以下となるとアナウンスされていますから、バッテリーの総電力量は5kWh程度と予想されます。

さらに、空力性能に優れたボディ、走行抵抗を軽減する細いタイヤなどにより、100km/h巡航時に消費するパワーは6.2kWと発表されています。ちなみに運動性能は最高速度160km/h、0-100km/h加速が12.7秒ということです。

 

価格や発売時期などの詳細は今後の発表となる模様ですが、燃費競争のレベルを大幅に引き上げる新たなトップランナーの登場は、世界中の自動車メーカーを大いに刺激することでしょう。

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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