GMがフォルクスワーゲンに噛み付いた! その真相とは?

昨年に続き、2011年度も世界販売台数第1位をめぐる闘いがGM、トヨタ、VWの3社間で繰り広げられている訳ですが、そんな中、最近GMがVWのCEOの発言に「噛み付いた」事が大きな話題になっています。事の発端はドイツのメディア 『Frankfurter Allgemeine Zeitung』が13日に報道したVWのヴィンター・コルンCEOへのインタビュー記事のようです。 

CEOは同インタビューの中で「オペルは韓国のヒュンダイではなく、中国の自動車メーカーに売却されるのではないか・・・」と述べたようで、この発言がGMの神経を逆撫でした模様。

オペルと言えば1863年に設立されたドイツの老舗自動車会社。1928年以降はにGMの傘下に入り、100%子会社として欧州チャンネルを担って来ましたが、2009年の世界不況で親会社であるGMの経営破綻に伴い、一度はカナダ企業とロシア銀行に売却が決定。しかし土壇場でGMが売却を撤回して現在に至っています。

現在でもオペル部門は巨額赤字を抱えており、GMにとってナーバスな状態であったところに今回のVW CEOの発言が報道された為、「カチン!」ときたというのが経緯のようです。GMは13日、「VWヴィンター・コルンCEOは、オペル売却観測を煽るような発言を続けており、非常に残念」と批判の声明を発表。オペルのEV 「アンペラ」に対する専門家の評価を引用し、「アンペラは欧州のメディアから称賛されており、VWの3年先を行っている」とやり返したそうな。VWサイドはそれに対するコメントは控えているようです。

更にGMは声明の中で、「オペルは1928年以来、GMの欧州事業の重責を担ってきた。今後もGMは、アンペラ同様、オペルの新商品に対する投資を続ける」とも。

そもそも今回発端となったVW CEOの発言の意図は不明ですが、推測するに今年の両社の世界販売合戦は熾烈を極めそうな勢いで、VWとしてはGM、トヨタを抜いて世界トップに躍り出たくて仕方が無い状態。有る意味、GMを挑発したのかもしれません。

下画像のとおり、オペルには魅力的なデザインの車種が揃っており、売れないのは商品のせいでは無く、むしろ経営体制上の何処かに問題が有りそうにも見えます。ひょっとするとVWとしてはドイツのオペルがアジアのカーメーカーに買い取られる事を危惧しての発言だったのかもしれません。 もっと言えばオペルを自社傘下に収めたいという狙いが有るのかも。

確かにオペルを買収して得意のGolfやPoloのプラットフォーム流用作戦を行使すれば、コストダウンが図れてオペルの経営に早く光が差し込む可能性が有ります。

さて、オペルにとってどちらが幸せな将来を迎える事ができるのでしょうか・・・
「凄腕」のVWヴィンター・コルンCEOがどんな手に打って出るのか大いに注目されます。

こちらも併せてお読み下さい。 https://clicccar.com/2011/07/16/42619

(Avanti Yasunori )

【画像がすべて見られない方は>>> https://clicccar.com/44432 】 

 

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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