1月のAuto Expo Indiaで量産版が発表されたエルティガですが、4月20日からいよいよインドネシアでも販売されることになり、予約受付が始まっています。現地からの報告によりますと、3月末時点で2000台超の予約が入っているそうです。かなりいい出足と言えるでしょう。価格は1億4千300万ルピアから1億6千500万ルピアまで(円換算で約128万円~147万円)。
デリーで発表されたときのエルティガ。4,265mm(L)×1,695mm(W)×1,685mm(OH) WB2,740mm。K-14型1.4L VVT-iガソリンと1.3Lディーゼルをラインナップ。インドネシアにはガソリンエンジン版のみ導入されます。
3人がけの2列目。ゆったりしています。シートスライドも可能。
2人がけの3列目。頭上にも足下にもこれだけ空間があれば、ゆったりとは言わないまでも充分でしょう。
さてこのエルティガですが、インドネシアの人たちは、インドで先に発売されたことを悔しがっています。「なぜインドネシアで先に発売しない?」と。マルチ・スズキ主体で開発されたので仕方がないことなのですが。AUV(アジアン・ユーティリティ・ビークル)の元祖トヨタ・キジャンがインドネシアで発売され、その後周辺諸国に拡がっていったように、スズキ・APVが同じくインドネシアから始まったように、3列シートのAUVには特別の思い入れがあります。
しかし、悔しがる一方で親近感も持っています。理由はその名前。「エルティガ」はインドネシア語だから。「エル」はアルファベット「R」のインドネシア語読み、「ティガ」は数字の「3」なのです。2010年のAuto Expo Indiaでコンセプト版が発表されたとき、3列シートミニバンを表した「R III」という名前がつけられていましたが、量産化にあたって、なんとその記号をインドネシア語読みにするというユニークなことをしました。きっとインドネシアに対して、「インドで先に発売したけど、心はインドネシアにあるから!」というメッセージが込められているに違いないと私は睨んでいます。
兄貴分のAPVよりもかっこいいし、質感も高いのでインドネシアでもきっと成功するでしょう。
2010年のAuto Expo Indiaで発表されたコンセプトR III。
こちらは前述のトヨタ・キジャン・イノーバ(フェイスリフト前)4,580mm(L)×1,770mm(W)×1,745mm(OH) WB2,750mm。2Lガソリンと1TR-FE型2Lガソリンと2KD-FTV型2.5Lディーゼルをラインナップ。価格は1億8000万ルピア~3億1000万ルピア。
こちらも前述のスズキ・APV。Indonesian Motorshow 2010で展示されていた時の画像です。4,230mm(L)×1,655mm(W)×1,865mm(OH) WB2,625mm、G15A型1.5Lガソリンエンジン搭載。価格は1億3000万ルピア~1億8000万ルピア。
インドネシアへの思いを表れでしょう。今年はインドネシアの自動車雑誌記者たちを招待しました。スズキパビリオンで中西CEOを囲んで、決めポーズ「サトゥ、ドゥア、エルティガ!」(サトゥは1、ドゥアは2なので、写真を撮るときのかけ声「いち、に、さーん!」をこう言い換えました。インドネシア・スズキできっとはやるはず?
記者や各国代理店を招いたマルチ・スズキ・ナイトにて。
左からdapurpacu.comのWahyu Lazuwardi記者、Media IndonesiaのAgus Triwibowo記者、detikcomのSyubhan Akib記者。右からJawa PosのSugeng Sulaksono記者、OTO BLITZのZaldy T Moechtar記者、Autocar Edisi IndonesiaのIndra Alfarisy記者。あの方もインドネシアデビュー???
結構楽しそうなクルマなので、日本でも売れると思うのですがいかがでしょうか。日本のクルマ社会の活性化にぜひ。
詳しくは以下のウエブサイトにアクセス!
http://www.suzuki.co.id/suzuki_automobile.htm
http://www.marutisuzuki.com/
(Autanacar)