【検証】新型スズキ・ソリオGグレードの隠れたメリットとは?


スズキソリオX
スズキソリオG

スズキから発売された5人乗りハイトワゴンのソリオ。ソリオの全幅はコンパクトカーよりも狭い1620㎜しかなく、全長も3710㎜しかありませんが、高い全高と低床フラットフロアのおかげで室内は広々としています。エンジンはスイフトと同じ1.2リットル&CVTのみですが、軽いボディのおかげで意外にキビキビと走ってくれ、高い全高のわりにはロール感の少ない、安定感のあるハンドリングを見せてくれます。

ソリオにはG、X、Sと3グレード用意されていますが、全車に左側の電動スライドドアやキーレスプッシュスタートシステムを標準装備するなど装備類も充実。最下級グレードは選択肢として最初から外しがちですが、今回は、ベースモデルのGグレードに注目してみました。実はGは重量を1000kgに抑えるためのエコノミースペシャルなのです。

Xの車両重量は1030㎏あり、Gとの差は30㎏。Gにはエアロパーツやサイドエアバッグ、リヤシートスライドなどが付かず、エアコンもマニュアルになってしまいます。それから、Gではフロントスタビライザーも省かれてしまいます。

スズキの開発者に聞いたところ、「スタビライザーなしでもキチンと走ります」とは言っていましたが、重心が高いクルマなので少しでも走りにこだわりがあるなら付いていたほうが絶対にいいハズ。残念ながらGには試乗できませんでしたが。

そして、Gは価格が138万2850円と、Xの150万9900円よりも12万7050円も安いだけではありません。

車両重量が1000㎏なので重量税も1年毎に5000円安くなり、2年毎の車検時には1万円は確実に安く上がるといった見落としがちなメリットもあります。軽いので燃費も少しはいいかもしれません。

バリッとしたエアロやオートエアコンが欲しかったらXを選ぶべきですが、Gのメリットも見逃せません。私ならXかなあ・・・。ちなみに最上級グレードのSは、ディスチャージヘッドランプや電動両側スライドドアなどが標準装備となりますが、162万4350円で1.2リットル車としてはチョットお高い印象です。

(岡島裕二)