タタの空気自動車ってどうなっているの?

インドのTATAが圧縮空気で走行する自動車を2012年に発売すると発表していましたが、その後はなんの発表も無いので半信半疑な方々は多いのではないでしょうか。

昨年のTATAの発表によると走行距離300km、最高時速105km/hの6人乗りミニバンを約12,700ドルの価格でインドで発売するとしていました。走行に際して排出されるものは空気だけという画期的な乗り物となるわけですが、本当にそんな乗り物は可能なのでしょうか。

筆者がサラリーマンの頃、似たような仕組みの圧力推進装置を研究開発し、特許を出願した経験から考えると、理論上は全く問題なく作ることができます。TATAが主張する走行距離と最高時速もエアタンクの容量と圧力モーターの精度次第では充分可能だと思います。ただし、フリクションロスをかなり減らした圧力モーターと駆動系が要求されるはずですから技術力のハードルは高そうです。

圧縮空気を充填するには他からの動力が必要になりますが、走ってしまえば大気と同じ成分の空気しか放出しないのですから、渋滞の多い東南アジア地域などでは充分に商品力がるとおもいます。

昨年のTATAの発表記事は下記のリンクでお読みください。(英語サイトです)

http://www.caradvice.com.au/141944/tata-motors-mini-cat-air-car-to-debut-in-2012/

(北森涼介)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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