購入前の試乗のポイント「見えない装備の違い」について

皆さんは新車を購入する際にディーラーなどで試乗をすると思いますが、その時には自分が購入しようと思っているグレードに乗っていますか?自分が買うのは中間グレードなのに、試乗車は最上級グレードなんて場合は注意したほうがいいですよ。

もちろん新車を買う人は「上級グレードと中間グレードの装備の違いなんてカタログを見てるから分かってるヨ」という人もいますが、実際にはカタログに載らない部分でも、コストダウンのために見えない差別化が図られている場合もあるのです。

私が新型車を試乗する際に気にしているのが静粛性の差です。上級グレードと安いグレードでは遮音材の量や材質などに違いがある場合があり、同じエンジンでも乗った時の質感に大きな差を感じるケースが多いのです。

一例を紹介すると写真のヴィッツ。アイドリングストップが付きの1.3Fスマートストップパッケージと1.3Uでは、エンジンルームとインパネの隔壁部分の遮音材の有無に違いがあります。1.3Uに先に乗った時には静粛性が随分と良くなったと感じましたが、1.3Fスマートストップパッケージではエンジンの透過音が大きく、アイドリングストップで再始動する際のノイズも気になってしまいました。


ヴィッツ1.3Uは遮音材あり。


ヴィッツ1.3Fスマートストップパッケージは遮音材なし

ベースグレードなどは価格が安いのだから仕方ないことですが、そういった点は乗ってみないと分かりません。だから自分が購入するグレードに乗って確認する必要があるのです。ディーラーでは上級グレードしか用意していないケースもありますが、近隣のディーラーには違うグレードが試乗車になっていることもあるので、一度はお願いしてみましょう。

(岡島裕二)