アウディがV6ディーゼルに電動ターボを採用

2014年のル・マン24時間耐久もディーゼルエンジンのレーシングカーで制したアウディから、新たなディーゼルスポーツクーペの提案です。

このたび発表された「RS5 TDI コンセプト」は、 新開発の3.0リッターディーゼル・ツインターボを搭載するスポーツクーペ。385馬力を発生するという、このV6ディーゼルは最大トルクを1250rpmから発生するトルクフルな性格と、レッドゾーンが5500rpmからというディーゼルとしては回転を楽しめるエンジンとなっています。

組み合わされるのは8速ティプトロニック、もちろんアウディのアイデンティティであるクワトロ(四輪駆動)となっています。 

Audi RS 5 TDI concept

注目は、エンジンに48Vで駆動される電動ターボチャージャーが使われているという点。ツインターボのうち、ひとつを電気で動かすターボチャージャーとしていますが、これは0.1秒以下でコンプレッサーホイールを70000rpmまで回転させることができるといいます。つまり、ほぼターボラグが感じられない走りが予想されるのです。

現時点では、あくまでもコンセプトカーですが、48Vの電装システムも含め、近未来のアウディ量産車に採用される技術を予感させるテクノロジーといえそうです。

●アウディRS5 TDI コンセプト 主要諸元
全長:4649mm
全幅:1860mm
全高:1582mm
エンジン形式:V6ディーゼルツインターボ
総排気量:2967cc
圧縮比:15.5
バンク角:90度
燃料噴射装置:コモンレール(2500bar)
最高出力:286kW/4200rpm
最大トルク:750Nm/1250-2000rpm
駆動方式:フルタイム4WD
トランスミッション:8速ティプトロニック
最高速度:280km/h
0-100km/h加速:4.0秒
0-200km/h加速:16秒以下
タイヤサイズ:275/30R20 97Y

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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