2013年9月に発表・発売予定の新型「フィット ハイブリッド」は、36.4km/L(JC08モード)の燃費性能を達成したことが発表されました。これは現時点でのハイブリッドカーとして最良の燃費性能となるトヨタ・アクアの35.4km/Lを上回るもので、プラグインハイブリッド車を除く、国内最高となる燃費性能となります。
新しいフィット ハイブリッドのハイブリッドシステムは、これまで10年以上にわたってホンダが熟成してきたIMAシステムはまったく異なるものに変身しています。
「SPORT HYBRIDIntelligent Dual Clutch Drive(i-DCD、スポーツ・ハイブリッド・インテリジェント・デュアル・クラッチ・ドライブ)」は、1モーターの軽量コンパクトなシステムです。また、1モーターながらエンジンとモーターを切り離してモーターのみのEV走行を可能にしています。
エンジンは、新開発の直列4気筒1.5リッター。これまでのIMAハイブリッドでは1.3リッターエンジンとの組み合わせで26.4km/LというJC08モード燃費でしたが、排気量を増やしても燃費性能に優れるのは、この新開発エンジンが効率に優れたアトキンソンサイクル(高膨張比サイクル)を採用していることもひとつの理由。
電気駆動系は、高出力モーター内蔵の7速DCTとリチウムイオンバッテリーを内蔵したIPU(インテリジェントパワーユニット)のコンビネーションとなっています。
そのほか、減速時の回生効率を高める電動サーボブレーキシステムとエンジン負荷を低減するフル電動コンプレッサーなどを採用し、従来のIMAハイブリッドシステムに比べ、35%以上の燃費性能向上を達成しています。
また、従来のIMAハイブリッドシステムはエンジンとモーターが常につながっていましたが、新しいスポーツハイブリッドi-DCDは、走行状況に応じて、エンジンとモーターを接続・切断することが可能になりました。これにより、モーターのみの「EVドライブ」、エンジンとモーターの「ハイブリッドドライブ」、エンジンのみの「エンジンドライブ」という3つの走行モードが可能になっています。なお、それぞれのモードは自動的に選択するということです。
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(山本晋也)