以前に「ホンダ伊東社長が「成長戦略」を発表 ! その怒涛の中身とは ?」、でご紹介した伊東社長の説明の中に
・1モーターのHVシステムに於いてモーターの出力とバッテリーの性能をアップ
・新開発のトランスミッションを組み合わせることで、モーター走行域を拡大
・回生エネルギー の回収効率を上げ、HV車で燃費No.1を目指す
という項目が挙げられていました。
そしてホンダは11月13日、「走り」と「燃費」を高次元で両立させた、小型車に最適な1モーターの軽量コンパクトなHVシステム「SPORT HYBRID i-DCD( Intelligent Dual Clutch Drive)」を開発したと発表。
1モーター式で、トヨタ 「アクア」を上回る世界最高水準の燃費性能(約36km/L)と、新開発の1.5L直列4気筒エンジン(アトキンソンサイクル)に高出力モーター内蔵の「7速DCT」(デュアル・クラッチ・トランスミッション)とリチウムイオンバッテリーの組み合わせで、力強い加速Gと伸びのある加速感を両立していると言います。
■システム概要
・加速、高速クルーズ時はクラッチを接続させ、1モーター+エンジンによるスポーティーな走り
・発進、低・中速クルーズ時は、クラッチでエンジンを切り離し、高効率にEV走行
・減速時もクラッチでエンジンを切り離し、エネルギー回生を高めることで燃費を向上
そういった意味では1.4TSIエンジン+モーターに「7速DSG」とリチウムイオンバッテリーを組み合わせてスポーティな走りを実現しているVW JETTAのHVシステムと非常に似通ったシステムと言えそうです。(米国で11月に発売)
1モーターHVシステムの課題とされる、エンジンOFF状態で慣性走行時に、急に加速が必要になった場合でもデュアル・クラッチの「DCT」なら素早いシフトダウンが可能となり、迅速に加速体勢へ移行できるメリットが有ると言います。
伊東社長は冒頭の「成長戦略」の中で2013年7月に「新型フィット」を発売すると公表しており、新聞報道などによると、この1モーター式の「SPORT HYBRID i-DCD」システムが搭載されるようで、しかも価格的には「アクア」の最廉価モデルの169万円を下回る設定となる模様。
「走り」の良さと「低燃費」の両立は今後のHV車の必須条件になると推測されるだけに、次期「フィットHV」はトヨタ アクアにとって、手強いライバルとなりそうです。
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