ホンダらしいこだわりに満ちあふれたジェット機「Hondajet」が量産開始!

2003年に試験飛行を開始し、改良に改良を重ねてきたホンダのビジネスジェット機「Hondajet(ホンダジェット)」がいよいよ量産を開始しました。

ニュースリリース HondaJet 量産1号機の生産を開始
http://www.honda.co.jp/news/2012/c121031.html 

現在、米国連邦航空局と欧州航空安全局の型式認定の最終段階に入っているようで量産初号機の完成とほぼ同時に型式認定の取得が可能となるのではないかと思います。

このHondajet、随所にホンダらしいこだわりが見て取れます。

まずエンジンが自社開発。生産は航空機エンジン全米首位のシェアのGE社との合弁会社で行いますが、設計はホンダが主導。通常の航空機でエンジンを自社開発することは、あのボーイングでもやりません。さすがエンジンのホンダ!

また主翼がアルミブロック削り出し!強度と軽量化を両立させるためとはいえ5mからのアルミブロックをくりぬいて数十ミリの薄さまで削り出すというこだわり。おかげで通常のジェット旅客機やビジネスジェットのように主翼前縁付近にはビスやリベットの類は一切なく、空気の流れを完全に支配!

なんでエンジンと主翼にここまでこだわりを見せるかといえば、主翼上部後方にエンジンを配置したいがため。航空機設計ではありえないと賛否両論が飛び交ったこのエンジン配置とエンジン設計、主翼設計のおかげで、ガルフストリームなど6席級の同クラス機に比べて20%の低燃費を実現!クラス最高の2000km強の航続距離を実現しています。

Hondajet公式サイト
http://www.honda.co.jp/jet/ 

2000kmといえば、ニューヨークからマイアミ、ダラスの距離。NY-LAだって途中で一回補給すれば行けちゃうという航続性能は驚異的です。まさビジネスジェット機のType-R!

こんなすごい性能ですから1機4億円以上という価格でもバックオーダーは200機以上。ウェイティングの顧客にとって量産開始の知らせは待ちに待ったビッグニュースです。

(北森涼介)

 

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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