日本車のヘッドライトが遅れている原因は国交省にアリ!

6シリーズ・グランクーペにはオプションでLEDライトが装備できる。LEDハイビーム・ロービームヘッドライト、LEDポジションライト、LEDフォグライトである。テールライトはLEDが標準である。

LEDライトは電力消費が少なく、照射は明るく、性能面ではいうことなし。ただしコストが高いのと制御装置のところでは熱が問題になるらしい。でもその辺のところが解決したのだろう。

このクルマのLEDライトはカッコいい。これまでの丸いポジションライトのコロナリングもきれいにできているし、ヘッドライト部分もキセノンライトとは別のデザインにして格上に見せている。

日本車のヘッドライト周辺のデザインはヨーロッパに一歩遅れを取っている。それはDRL(デイタイム・ランニング・ライト)のシステムを国土交通省が認めていないからだ。

ヘッドライトは自分が見るだけでなく、見られることでそこにいることを認知されるという安全性向上に役に立つ。日本ではなるべくヘッドライトを消すことが美徳となっているが、いま世界中では安全性の向上のために昼間でもヘッドライトを点灯する動きが進んでいる。

そこでライトスイッチをAUTOにしておけば、昼間はDRLの基準に合った照度を持つLEDポジションランプが点灯し、暗くなったらヘッドライトが点くシステムが一般化している。アウディのツブツブのまゆ毛やまつ毛、メルセデスベンツやポルシェもLEDで昼間のライトをデザインしている。BMWはコロナリングなのだ。

日本車にもカッコいいDRLのライトシステムをデザインしてもらいたい。そして何より、ヨーロッパでは認められているAUTOモードでのDRLの昼間点灯を国土交通省に許可してもらいたい。

(菰田 潔)

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