来月に一般公開される東京モーターショー、各メーカーが事前情報としてどんなコンセプトカーを出品するかが発表されている今日この頃ですが、コンセプトカー全体を見るだけでなく、ある一点に注目して比べてみるのもおもしろいかもしれません。
それは「ワイパー」。
自動車の誕生から現在に至るまで、変わっていないのはワイパーとタイヤ、などといわれる雨粒をはらう機能部品。ゴムブレードのワイパーに変わるものが見つかったらノーベル賞モノといわれるほど変わりの効かないパーツでもあります。
つまり自動車として市販や公道走行を考慮したときに、ワイパーは欠かせないパーツとなるわけです。
とはいえ、コンセプトカーにはワイパーがついていたり、いなかったりします。
たとえばダイハツ工業のD-Xは、このまま市販されるというのはアグレッシブなエクステリアという印象ですが、フロントウインドウとワイパーあたりに注目してみると、かなり市販の色が濃いように思えます。
一方、日産のPIVO3はワイパーの存在を無視したフロント周りに見え、デザインスタディで市販にはほど遠いエクステリアなのだろうな、と予想できるというわけです。
もちろん、ワイパーのスペースを用意していても、あえてコンセプトカーではワイパーをつけていなかったり、逆にワイパーはついているけれど、とても機能しないようにしか見えないケースもあったりするので、ワイパーの有無だけで市販への距離を計ることはできませんが、ひとつの目安となるファクターといえましょう。
今回の東京モーターショーでは、コンセプトカーのディテールに注目して、どれだけ現実味を帯びているのか予想してみてはいかがですか?
(山本晋也)