■第二次世界大戦以前はメルセデス・ベンツの指定工場に認定
ヤナセは、2020年7月22日時点でメルセデス・ベンツの新車販売が100万台の大台に達したと明らかにしました。
1万台の到達が1969年(昭和44年)で、1988年(昭和63年)には10万台、1997年(平成9年)に30万台、2003年(平成15年)に50万台、2014年(平成26年)に80万台と順調に販売台数を伸ばしてきました。
ヤナセは1952年(昭和27)にメルセデス・ベンツの販売を開始し、1954年(昭和29)には輸入権を獲得しています。その後、輸入権が日本法人であるメルセデス・ベンツ日本に移管され、販売業に特化。
2020年7月現在、メルセデス・ベンツの正規販売店として、全国に104店舗の新車販売拠点が展開されています。
同社は1915(大正4)年に創業され、第二次世界大戦以前はメルセデス・ベンツの指定工場に認定されています。その実績から、1952(昭和27)年5月にダイムラー・ベンツ社から当時のウエスタン自動車がメルセデス・ベンツの販売権を獲得。ウエスタン自動車が授権会社になり、メルセデス・ベンツの販売をスタート。
発注の第1号車は、170V、170S、220、300の各1台だったそうです。さらに、1954(昭和29)年4月、ヤナセグループにダイムラー・ベンツ社全製品の日本総代理権が承認されました。
1987(昭和62)年10月1日から、ヤナセがAMG社と合弁で設立したエーエムジー・ジャパンが日本でのAMG製品(車両、部品)の輸入、販売、サービスをスタートさせています。
その後1986(昭和61)年1月にメルセデス・ベンツ日本が設立され、翌年1月にメルセデス・ベンツの輸入権を同社に移管。ヤナセはメルセデス・ベンツと部品のディストリビューションを引き継ぎ、新車整備や物流、部品の供給業務は両社の合弁会社に移管しています。
また、AMG社のダイムラー・クライスラー社(当時)の子会社化に伴い、2001(平成13)年1月、AMGの輸入権を日本現地法人に移管。2006(平成18)年10月から、メルセデス・ベンツのディーラー専業体制に移行しています。
「クルマはつくらない。クルマのある人生をつくっている」をCIに掲げるヤナセ。
代々、ヤナセでメルセデス・ベンツ各モデルを購入しているという方も多いでしょう。顧客からの絶大な信頼は、長年の実績に裏打ちされたものであり、今後、電動化時代が到来してもその姿勢は不変であるはずです。
(塚田勝弘)