■あのマシン&ドライバーがすぐそこにいる興奮!
●レヴォーグ欧州仕様やボルボ製重機を見るのも楽しいゾ
スエーデンからこんにちは、カメラマンの高橋です。
ただいま2020年2月12日、ボクは明日から始まるWRC第2戦スエーデンラリー取材のため、首都ストックホルムから約400km、トーシュビュー(Torsby)という街に来ています。
このスエーデンラリーはかつてWRCがグループAのマシンで競い合っていた1980年代後半、ランチアデルタら2Lターボ勢を相手に1.6Lターボで戦っていたマツダ323(日本名:ファミリア)が勝利を収めた地であり、雑誌で見た白銀の中を激走する日本メーカーのラリーカーをいつか見てみたい、撮ってみたい! と憧れ続けていた地でした。
あれから30年。ついにこの地にたどり着いたものの、暖冬のためそこに白銀の世界はなく、開催が危ぶまれるほどの路面状況。大幅なステージの短縮などちょっと残念な状況ではありますが、それでもなんとか開催にこぎつけた2020WRCラリースエーデン。2月13日から4日間、世界最高峰の戦いを楽しみながら、ゆるーくお伝えしていこうと思ってます。
と、前置きが長くなりましたが、翌日13日のシェイクダウン/スタートを控えたトーシュビューのサービスパークには、すでにワークスチームやプライベーターのテントが並んでいます。
テントの中にはWRCを戦うワークスマシンがすぐそこに。世界選手権ながらマシンに手の届きそうな身近な雰囲気はラリーならでは、です。もちろん選手も間近です。ヒユンダイだけは2階建ての立派なピットの中のマシンをガラス越しに眺めるちょっぴり残念な状況ではありますが、それでも明日からの競技には否応無しに期待が高まります。
また、サービスパークでは車だけではなく選手も身近なんです。トヨタのセバスチャン・オジェ選手や2019年まではトヨタのワークスチーム(TOYOTA GAZOO RACING WRT)で戦っていたヤリ・マティ・ラトバラ選手もメディアの取材を受けていました。唯一の日本人ドライバー勝田貴元選手に会えなかったのはちょっと残念でしたが明日きっと会えると期待しています。
華やかなラリーカーはもちろん、実は競技を支える運営側やチームのクルマを眺めているのも楽しいものです。デビュー当時は国内専用と謳っていたスバル・レヴォーグの欧州仕様や、レッキ(コースの下見)に使われたスバルWRXなどなど。会場の設営や整備に使ったであろう重機がことごとくボルボ製であることも印象的でした。
そんな事で、ここはスエーデンなんだな~と実感したりもします。
最終戦が日本で開催される2020年のWRC。初戦モンテカルロラリーを制したヒュンダイのティエリー・ヌービル選手、6度もの世界チャンピオンに輝いているトヨタのセバスチャン・オジェ選手、2019年トヨタで世界制覇した後ヒュンダイに移籍したオット・タナック選手、その他注目選手多数。
世界最高峰のラリーマシンで競う世界トップクラスのドライバー/コ・ドライバーの共演が今から楽しみです。もちろん一人の日本人選手 勝田貴元選手の走りにも大注目です。
そうそう、競技直前に安全確認をするためにコースを走る「0カー(ゼロカー)」には日本でも話題のGRヤリスが使われるようです。WRCのコースを走行するGRヤリスの姿もちょっぴり楽しみです。
(文&画像:高橋 学)