●モーターのみでも走行可能なスーパーカー「SF90 Stradale」。
フェラーリ初のプラグインハイブリッドモデル「SF90 Stradale(ストラダーレ)」が5月29日に公開されました。「SF90」は、スクーデリア・フェラーリ創立90周年から命名されていて、「Stradale(ストラダーレ)」は、ストリート仕様・公道を走れるスーパーカーを意味しています。
いまやスーパースポーツカーでも環境性能と無縁ではいられません。フェラーリが活躍しているF1でも2009年からエネルギー(ブレーキ)回生システムが採用されるなど、速さを追求するレースシーンにおいてもエネルギーの有効活用は当たり前になっています。
さて、エンジンとモーターの合計で1000cvを誇る「SF90 Stradale」は、90°のバンク角を持つ4.0Lエンジンを搭載しV8フェラーリ史上最高出力となる780cv/800Nmを誇ります。残る220cvを3つのモーターがデリバリーするというハイブリッドシステム。その1基がF1由来となるMGUK(モーター・ジェネレーターユニット キネティック)で、エンジンと8速デュアルクラッチトランスミッションの間に配置されて後輪を駆動。残り2つは、フロントアクスルに配され、前輪を駆動します。最高速度は341km/hで、なんと0-100km/h加速はわずか2.5秒だそう。
162kWの最高出力をもつ3つのモーターにより完全電動モードとなる「eDrive」モードでは、フロントアクスルのみで25kmの走行が可能。同モードでは、135km/hの速度制限がかかります。なお、充電時間などに関する情報は現時点ではアナウンスされていません。
ボディサイズは、全長4710×全幅1972×全高1180mm。乾燥重量は1570kg。前後重量配分は45:55。搭載されるタイヤは前255/35ZR20、後315/30ZR20となっています。
(塚田勝弘)