国産車のビンテージイヤーと呼ばれている1989年(平成元年)。この年は、高級車のマイルストーンとなったトヨタセルシオをはじめ、日産フェアレディZ、マツダユーノスロードスター、スバルレガシィなど名車が多く登場しました。その中で取り上げるのは、日産・スカイライン R32GT-Rです。
16年振りに復活したスカイラインGT-Rは、これまでのFR(後輪駆動)から電子制御4WDのアテーサE-TSを搭載した4WD車へと進化しました。
搭載されているエンジンは専用設計の2.6L直列6気筒ツインターボで、トランスミッションは5速MTが組み合わされます。最高出力は自主規制で280psでしたが、軽く300ps以上出ていたと言われています。様々な電子デバイスを搭載し、当時公道だけでなく、サーキットでも最強のマシンという称号を獲得しました。
R32GT-Rの中古車の現在の流通台数は72台。3カ月前は91台でしたので、確実に減少しています。平均価格は3カ月前の約338万円から約376万円へと約38万円アップ。それに伴い、中古車の平均走行距離は約8.5万kmから7.7万kmへと減っているので、走行距離の延びた価格の安い物件が市場から姿を消したと考えられます。
R32GT-Rの中古車価格帯は198万〜1064万円(応談を除く)高価格帯のクルマの中には走行距離1万kmという物件もあります。グレードはほとんどがスタンダードですが、数は少ないもののVスペックやVスペックIIも流通しています。
(萩原文博)