【新型アウディA6発表】特徴的なフェンダーが目を惹く造形、車内は3枚のモニターを装備するなど全身が新技術にあふれる

【時速100km/hでもエンジンオフで滑空走行可能が可能なマイルドハイブリッドシステムを搭載】

アウディから新型A6が発表されました。ボディはセダンとアバント(ワゴン)の2タイプが用意されます。

現時点で設定されているパワーユニットは、V6直噴ターボエンジンに48V電源で駆動するマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたものです。また電子制御4WDのクワトロシステムも採用されています。

エクステリアは従来のアウディ車から一歩進んだ、特徴あるものになっています。

最も大きく目につくのは前後のフェンダー周りの造形です。ブリスターフェンダーを強調したスタイルになっているのです。これはラリーシーンでも大活躍したアウディのクーペ、クワトロ(1980)をオマージュしていることは明確です。

またフロントでは上位モデルに用意されるHDマトリクスLEDヘッドライト仕様における、5本の細いラインで構成されるシグネチャーライトが特徴的です。テールに回ると、大きく長い水平ラインとブロック形状の9つのLEDによるテールライトが独特の表情を作っていることを確認できます。

インテリアに目を移すとドライバー正面とセンターコンソール上部、さらにセンターコンソール下部の、合計3枚もの大型ディスプレイが目を引きます。

センターディスプレイは、上部の10.1インチタッチパネルをインフォテインメント操作に主に使い、下部にセットされた8.6インチのパネルでは、エアコンや文字入力などに主に使います。

またこれらディスプレイは、電源オフ時にフラットブラックパネルとなります。いかにも「電源の落ちた画面」風ではなく「おしゃれな壁面」といった見た目になるのが特徴です。

搭載されるV6の3Lエンジンはタービン2個で過給されます。最高出力は340ps/5200〜6400rpm、最大トルクは51kgm/1370〜4500rpmとなっています。

組み合わせベルト駆動式オルタネータースターター(モーター)は48V駆動のもの。使用されるバッテリーはリチウムイオンタイプです。

車速が55km/hから160km/hの間ではエンジンをオフにして惰性で走行するコースティング(滑空状態のような、惰性走行のこと)が最大40秒間に渡って可能です。この状態でドライバーがアクセルペダルを踏み込むと即座にモーターがエンジンを再起動させるといった仕組みを持っています。

トランスミッションは7速のデュアルクラッチタイプ。

駆動方式はフルタイム4WDですが、通常走行時はFWDとなっているタイプです。一般的な走行シーンではクラッチを切り離しているため燃費の向上にも貢献しています。

サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン式。注目なのは4WSが採用されていることです。

時速60km以下の領域では逆位相側に最大5度ステアリングが切れます。また60km/h以上の領域では最大1.5度の角度をつける制御が行われます。

全身が新技術にあふれるA6。価格の一例として、セダンの55TFSIクワトロSラインは1006万円です。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
続きを見る
閉じる