築地独特の乗り物ターレーはエコなEVだった!

ターレットトラック
ターレットトラック

築地の卸売市場を歩くと見慣れない乗り物に遭遇します。

 

ターレットトラック
ターレットトラック

いすの無い小型オープンボディのトラック。これがターレットトラック、通称ターレーです。

 

ターレットトラック
ターレットトラック

場内を走り回るこのターレーは、築地の全台数のうちのほとんどが電気自動車です。食品を扱う場所で豪快に排気ガスを撒き散らすのは問題ありますからね。そして、小型特殊として分類されるのでナンバーも付きますから公道も走れます。

アジアでよくある三輪トラックから比べればかなり進歩したエコな乗り物です。しかし、乗り方や運転方法はかなり独特。

築地の構内を縦横無尽に走り回るこのターレー、動力源となるモーター、バッテリー、駆動輪が全て前部の丸い筒の中に納められていて、荷台とステップのある車体に取り付けられています。

 

ターレットトラック
ターレットトラック

丸い筒の部分の上部に太い輪と細い輪があります。太い輪は筒の部分に直結されていてこれを回すことにより、丸い筒ごと回転させて操舵します。細い輪はアクセルで太い輪と一緒に握りこむことで加速し、離すと減速。右足の位置にフットブレーキがあります。フットブレーキはリアタイヤにかかり、フロントブレーキはエンジンブレーキ(本当はモーター)だけとなります。

 

ターレットトラック
ターレットトラック

とてつもなく小回りの効く構造なので、場内のとんでもなく狭いところまでマグロを乗せて走っています。

 

ターレットトラック
ターレットトラック

立ち乗り専用設計ですから、バックのときは独特のスタイルで運転します。

築地市場の場内はこのターレーがビュンビュン走り回っています。買い物や観光で築地を訪れる際はこのターレーの邪魔にならないように気をつけましょう。基本的にターレー優先だと思ってください。

(北森涼介)

 

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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