いよいよWRC最終戦「ラリーオーストラリア」がスタートしました。
Day2 SS6終了次点で総合1位はシトロエンのマッズ・オストベルグ組。2位はトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラ組。オット・タナク組は5位に付け、チャンピオンのフォード・フィエスタWRCのセバスチャン・オジェ組、ヒュンダイi20クーペWRCのティエリー・ヌービル組を抑えています。
トヨタはWタイトル(ドライバー(オット・タナク組)/マニュファクチャラー(製造者))の獲得の可能性があります。そんなトヨタの快進撃を支えるマシンがヤリスWRCです。
そのヤリスWRCが先日の全日本ラリー選手権「新城ラリー」で走行しました。ヤリスWRCは日本国内では、デビュ前年のTGRF(トヨタ・ガズー・レーシング・フェスティバル)で艤装した車をトミ・マキネン監督が初お披露目。以来デビュー直後にお台場・メガウェブでラトバラ選手が走行しました。
その後、幾度か観衆の前で走行を披露したのですが、基本的には全てデモンストレーション・コースでしたが、今回は全日本選手権の競技車両とほぼ同じコースを疾走しました。
ドライバーはユホ・ハンニネン。トヨタがWRCに復帰する際に契約した最初のドライバーです。2007年からPCWRC(プロダクションカーWRC)クラスでは新井敏弘・奴田原文雄選手と選手権を競いました。
今年、オット・タナク選手の加入により競技の最前線から退きましたが、現在も開発ドライバー務めると共にセーフティークルーとしてトヨタチームを支えています。WRCでの最高成績は昨年(2017年)のスゥエーデンの3位と未だ現役選手と遜色ない速さを持つドライバーです。今回の新城ラリーでヤリスWRCは3回のデモランを行いました。
日曜日のSS12:県営新城公園_Rev.3終了後のデモラン枠(午前中)とセレモニアルフィニッシュ終了後(15:51)に公園内のSSコースを走行しました。
走行時の天候は午前中はドライ、午後はウエット。ヤリスWRCの周りは展示スペースでも常に人が囲んでいましたが、午前中の走行が終わると数百人が囲む盛況ぶりでした。午後はフィニッシュ中に降り出した雨の為に帰宅された方もおられたので、割とゆっくり走行を堪能できました。
全日本選手権を走る競技車両より、改造範囲が広く・軽量なマシンはしなやかな挙動と瞬発力を見せます。
また、午後の走行では助手席に愛知県の大村知事が同乗。会場を合計5ラップしましたが3ラップ目に謎のスキール音を残し…その後無傷で走行を再開。何が起こったのかは捉えられなかったのですが、知事は「壁に…」と謎の言葉を残しました。
このヤリスWRCの走行は11/25に富士スピードウェイのTGRFでも披露されそうです。次に実際のSSを走行するのが見れそうなのは来年は3月に移動した新城ラリーでしょうか。
間もなく開催されるTGRFでもヤリスWRCの展示と走行が予定されています。イベントへ参加するタナク選手とコ・ドライバーのヤルヴェオヤ選手がワールドチャンピオンとしてヤリスWRCのデモランを披露することを期待したいものです。
(川崎BASE)