【BMW・6シリーズ グランツーリスモ試乗】従来のヒエラルキーに属さない個性的なスタイルと高い居住性、実用性が特徴

2017年10月に追加されたBMW6シリーズ グランツーリスモは、その名のとおり6シリーズに巨大なハッチ(テールゲート)が追加されたGTシリーズ。また、5シリーズ グランツーリスモの後継モデルでもあります。

これまで6シリーズは、クーペ、グラン クーペ、カブリオレという3つのボディバリエーションが用意されていました。昨秋加わったこのグランツーリスモにより、4モデルが揃ったことになります。

外観は、3シリーズ グランツーリスモをふた回り大きくしたような圧倒的な存在感があります。ボディサイズは全長5105×全幅1900×全高1540mmで、ホイールベースは3070mm。全長5110×全幅1900×全高1480mm、3070mmのホイールベースをもつ7シリーズと比べると、全長が5mm短く、全高は60mm高くなっています。

3シリーズ グランツーリスモと同じように、後席は全高の高さを活かした室内高の余裕が印象的。前後席ともに少しアイポイントが高く、SUVクロスオーバー風の高めのシートポジションになっています。

さらに、セダンとワゴンの中間的なキャラクターが与えられた大容量・大開口部のラゲッジなど、個性的なスタイルに加えて実用面も侮れないものがあります。

それでもニッチなのは間違いなく、車両価格1081万円、試乗車は100万6000円ものオプションが加わり、1181万6000円という1200万円に迫るプライスタグが付けられています。

装備されているオプションは、「ミネラル・ホワイト(9万円)」、「イノベーション・パッケージ(26万円)」、「コンフォート・パッケージ(36万6000円)」、「ピアノ フィニッシュ ブラックトリム(6万1000円)」、「パノラマ・ガラス・サンルーフ」といった具合。

大きいのはボディサイズだけでなく、容量1Lの飲み物が置けるスペース、大きなドアポケット、そして610L-1800Lという巨大な荷室容量は、まさにワゴン顔負け。後席は「4:2:4」の分割可倒式で、すべて倒すと広大なスペースが出現します。もちろんシートは電動でも折りたたみが可能で、電動テールゲート(ハンズフリーテールゲート)も含めて高い積載性が確保されています。

(文/塚田勝弘 写真/本間章悟)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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