新型カムリのサイドエアバッグは新開発の「3バッグ式」。展開速度が向上し、衝撃吸収力を強化!

トヨタ自動車(以下トヨタ)が7月10日に発売した新型「カムリ」。

自動車用内外装部品を手掛ける豊田合成㈱は7月28日、トヨタと共同開発した「新型サイドエアバッグ」を新型カムリに搭載したと発表しました。サイドエアバッグは、事故時に乗員の体がドアやドアガラスなどに衝突しないよう保護する安全装備。

新型カムリに採用されたサイドエアバッグはドア側のシート側面に搭載されており、側方衝突の際にドア内張りと乗員の隙間で瞬時に展開し、胸部や腹部などへの衝撃を軽減します。

従来品は乗員の胸を保護するバッグと腰を保護する2バッグ構造でしたが、同製品では3バッグ構造にするとともに、各バッグへのガス流入量を制御、肩・胸後用のバッグと腰用バッグが展開した後、胸・前用のバッグが低い内圧で開くように工夫。

これにより、各バッグの展開速度が速まり、速い衝突速度に対しても効率良く衝撃を吸収。従来品に比べて乗員の胸部への負荷低減を実現したそうです。

また、3バッグの各内圧を車種ごとに最適化することで、大型車から小型車まで様々な車種に対応するよう工夫されており、今後、トヨタの他車種も含めて年間約250万台に搭載する予定としています。

構成部品の共通化により、従来品とコストを同程度に抑えているそうで、今後はグループ内のダイハツや日野にも供給することになりそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、豊田合成)

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【関連リンク】

トヨタ自動車 新型カムリ
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豊田合成
http://www.toyoda-gosei.co.jp/

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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