スムーズに4気筒→2気筒へと変わる気筒休止エンジンと乗用車的な走り【Audi Q2試乗】

若々しい内外装でインパクトのあるコンパクトSUV、アウディQ2は気持ちのいい走りと高度なメカニズムを感じさせてくれるクルマでした。

試乗した1.4リットルのエンジンは低回転からしっかりとトルクを発生するタイプのエンジンです。なにしろ最大トルクの250Nmは1500回転で発生しそのまま3500回転までフラットな特性です。そこにデュアルクラッチのSトロニックが組み合わされているので、加速はモーターのようにスムーズな印象となります。

さらにこのエンジンには気筒休止によって燃費を向上させるシステムが採用されています。一定の速度で走行中に負荷が少ないと判断されると、4つある気筒のうち中の2つが休止し、両端の2つだけで駆動するようにするものです。気筒休止しているときはメーター内のインジケーターが緑色に変わりますが、これを見ていなければ気筒休止に気づかないほど自然な動作となります。

ハンドリングはSUV的というよりとても乗用車的です。車高が高いといっても1530mmとSUVとしては低めで、最低地上高も180mmでそれほど高くありません。コーナーに向かってステアリングを切っていくと、それなりにロールはしますがその量は多くありません。

路面が荒れているときは細かい振動がありますが、コンパクトSUVとしては十分に快適なレベルと言っていいでしょう。ボディサイズが大きくないので道幅の狭いワインディングロードでもクルマを手中に収めたようにイージーにドライブが可能です。

(諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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