ドライブレコーダー、略してドラレコ。近ごろは2万円台で買える手軽なモデルも増えて、ずいぶん身近になりました。だけど「あんなの事故のときしか役に立たない」なんて思ってませんか? じつは私もそう考えていました。ところが、実際に取り付けてあちこちドライブしてみると、ちょっと意外な効用が見えてくるんです。
これはPSDから出ている超小型タイプのドラレコ、DRIVE-ONE MINIというモデル。フロントガラス上部に強力両面テープで貼り付けて、電源はシガーライターでOK。走行中はMicroSDカードに常時録画をし続け、衝撃感知やボタン操作で任意の瞬間の前1〜3分、後1分を保存し、上書き禁止とすることもできます。連続録画時間は2GBで約2時間、16GBだと16時間も撮れちゃいます。
ビデオ映像と同時に音声録画もできるので、運転中の音はすべて録音されています。しかもGPS&グーグルマップ連動で、グローバルな座標位置の特定や時刻、時速まで記録できて、価格は税込3万1290円というから本当に安くなったものです。
PSD / DRIVE-ONE MINI 専用サイト
さっそくDRIVE-ONE MINIをクルマに取り付けて、簡単なアングル調整をしたらスタンバイOK。あとは電源が通じているかぎり延々と録画し続けて、MicroSDカードがフルになったら古いデータから消される仕組み。もちろん、事故の衝撃やボタン操作で保存されたデータは上書き禁止なので、勝手に消えたりはしません。録画データはMicroSDカードに収録された専用ソフトをWindows PCから起動して見ることができます。
まず、人によっては「こりゃシマッタ」と思うのは、ダッシュボードをきれいにしておかないと、ぜーんぶそのままビデオ録画されて、けっこう恥ずかしいこと。すみません、私もそうなんです。いつも旧型ポータブルナビのアンテナ配線を出しっぱなしにしているため、きっちり映っています。こりゃカッコ悪い(汗)。
ドラレコで保存したビデオを初めて見ると、細部までハッキリ確認できることに驚きます。ナイトドライブでも市街地など周囲が明るい場所なら、十分な視認性。このあたりも、さすが最新モデル。初期の一部ドラレコで問題になったLED信号機との相性もまったく問題ありません。LEDは高周波で点滅するため、ビデオカメラと同期が合わないとうまく録画できないことがあるんです。
ところが、ひとりで運転したときのビデオを見ているうちに愕然。随所に「なんだコラ」とか「ばっかやろー」なんて独り言がきわめてクリアに録音されちゃってるんですね。これには絶句。完全に無意識のうちに口から出ているんです。そんな自分の言動を見ているうちに、ちょっと恥ずかしくなってきました。でも、こんな人、多いんじゃないでしょうか。もしもそれがイヤなら、このDRIVE-ONE MINIのように録音のON/OFFが切り替えできるモデルを選ぶことをオススメします。
さらにドラレコを常時稼動させてドライブするうちに、運転に一段と気を遣うようになることに気がつきます。だって、もしも事故になった場合、相手だけでなく自分の過失さえもハッキリと記録されてしまうのだから…。これもドラレコを使い始めて意識した意外な発見でした。
最近のYouTubeを見ていると、ドラレコで事故の瞬間を捉えた映像がチラホラと公開されています。リアルな映像を見ていると、まさに「百聞は一見にしかず」と思ってしまいます。ところが、前を走る他人のクルマの事故現場を放置して、そのまま走り去るケースがあるのが気になります。せっかくのドラレコ映像を、こんなときこそ生かさない手はないですよね。あなたなら、そんなときどうしますか?
(まるほ商会)