バンダイ ナムコグループでネット事業を展開しているVIBE社が2月14日、沖縄県の補助事業として国建と新糸満造船の2社と共同でEV船(電気推進船)の実用化に向けて取り組むと発表しました。
この取り組みではマリンレジャーを主目的とした日本初の海上における電気推進客船の実用化に向けて、石垣市と連携しながら様々な活用検証を実施して行くそうです。
現在、沖縄県の離島地域では大きく以下の3つの課題が存在。
1) 電力供給が不安定
2) 化石燃料観光船による海洋汚染
3) 国際的な排ガス規制による船舶の燃料コストの問題
これらの課題を解決する手段として大容量蓄電が可能なEV船の実用化が望ましいとの結論に至ったと言います。
既に船体の設計は完了しており、本年10月に完成予定で、試験運航を経て来春から石垣港離島ターミナルをベースに商業運航を開始する模様。
EV船はカタマラン(双胴船)タイプで全長約19.5m、全幅約6m、速度は8ノット(約15km/h)。
船体をアルミニウム合金製とすることで、リサイクル性と軽量化を両立しており、グラスボートとして美しいサンゴ礁を船の中から鑑賞することが可能。
1回の充電で2時間の航行が可能で、石垣港に設置した蓄電池を備えた充電基地は陸上電源基地としても機能。台風等の災害時の一時的な電力供給に対応することも可能となっているようです。
このEV船、ディーゼル臭がしないのは勿論のこと、航行時の振動が少なく、静かなのがウリ。
石垣市の中山市長は「これをEV船の主流にしたい。実用化できれば世界自然遺産登録を目指す竹富町にとってもメリットになる」と期待を膨らませているそうで、「石垣市エコアイランド構想」の推進やEV船の増船なども視野に入れているそう。
沖縄の海洋自然を守るのに打ってつけのEV船は観光事業にも恩恵をもたらすことになりそうです。
■㈱VIBE Webサイト
http://www.vibe.co.jp/
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