「カヤバ」の体験コーナーで、ショックアブソーバーの原理が勉強できちゃう【これだけは見逃すなジャパンモビリティショー2023】

■油圧の総合メーカーカヤバが油圧をわかりやすく展示

総合油圧機器メーカーのカヤバのブース
総合油圧機器メーカーのカヤバのブース

西ホールの3階、4ホールにて展示をおこなっている、総合油圧機器メーカーのカヤバでは、油圧機器やショックアブソーバーの原理がよくわかる展示が行われています。

小学生にもわかりやすい展示を目指していますが、ショックアブソーバーのいろいろを知りたい人にはぴったりのコーナーです。


●見た目は同じでも全然違う押し心地でセッティングを知る

ショックアブソーバーのセッティング違いを体験できるレッツスタディ! ショックアブソーバのコーナー
ショックアブソーバーのセッティング違いを体験できるレッツスタディ! ショックアブソーバのコーナー

透明な筒を使ったショックアブソーバーの模型が並ぶ「レッツスタディ! ショックアブソーバ」のコーナー。ひとつはコンフォート用のセッティング、ひとつはスポーツ用のセッティングです。

それぞれを押したり引いたりできるようになっていて、ショックアブソーバーのセッティングの違いを体験できます。見た目は同じですが、内蔵される部品のセッティングが異なるだけで、ここまで違うものなのか、という体験ができます。

●1つのショックアブソーバーでセッティングを変更可能

ショックアブソーバーの減衰力調整をスマホを使って行うスマホでつながる! ショックアブソーバのコーナー
ショックアブソーバーの減衰力調整をスマホを使って行うスマホでつながる! ショックアブソーバのコーナー

「スマホでつながる! ショックアブソーバ」と名付けられたコーナーは、ショックアブソーバー内部に減衰力可変機構を備えたタイプのデモンストレーション。

ショックアブソーバーに減衰力可変機構が装備されるのはよくあることですが、そのコントロールをスマホで行えるのが面白いところです。スマホを操作して減衰力をアップしたときと、減衰力をダウンしたときの違いがレバーを押し込むことで感じとれます。


●油圧機構の基礎がわかる展示もあるぞ

油圧機構の仕組みを理解できるゆあつと力比べのコーナー
油圧機構の仕組みを理解できるゆあつと力比べのコーナー

油圧を使うとどうして重いものを持ち上げられるのか?が単刀直入にわかる「ゆあつと力比べ」です。

細いシリンダー&ピストンと、太いシリンダー&ピストンが連結され、作動油を満たしたパイプで連結している装置が展示されています。細い側のピストンを押し込むと、重いウエイトが乗せられた太いピストンが軽々と持ち上がります。細い側をたくさんの距離を動かし、太い側が少しの距離しか動かないこともよくわかる仕組みになっています。

●パワーショベルの動きを理解するカラフル展示

パワーショベルにはそれぞれの動きに合わせ独立した油圧機構が使われていることがわかるモデル展示
パワーショベルにはそれぞれの動きに合わせ独立した油圧機構が使われていることがわかるモデル展示

青、赤、緑、黄の4色の油が入った注射器を押すと、模型のパワーショベルの一部が動く仕組みになっています。

実車のパワーショベルも同じように、各可動部に独立した油圧機構があり、それぞれを動かすことでパケットが土砂をすくい上げて移動します。

模型で再現されていると“なるほど”とわかる展示です。ブースを訪れた際は是非とも動かしてみてください。なかなか思ったように動かないことにびっくりすると思います。

(諸星 陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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