■最高速度を25km/hアップの300km/hに!
JR東日本は山形新幹線の新型車両E8系を報道陣に公開しました。
E8系は7両編成で、グリーン車1両と普通車6両で構成しています。車体はアルミ合金製。車体のカラーデザインは「山形新幹線のイメージを継承し、心の結びつきを感じさせるデザイン」として、現在山形新幹線で活躍しているE3系のイメージを引き継ぎ、蔵王ビアンゴをベースとして、車体上部をおしどりパープルに塗装し、紅花イエローの帯を配しています。
インテリアデザインは「乗車の始まりから終わりまで山形の風土とお客さまの心を結びつけるデザイン」としています。普通車の座席カラーは紅花の陽に照らされる黄色から抽出される紅色へのグラデーションを採用しました。グリーン車は針葉樹林の広がる月山の緑色と最上川の水面のゆらぎを座席カラーで表現しています。
E8系を導入する山形新幹線は福島〜新庄間のミニ新幹線路線です。在来線の線路幅を1067mmから新幹線サイズの1435mmに拡大して、東北新幹線に直通可能とすることで首都圏と山形・新庄間の所要時間を短縮しています。また、一部の列車は東北新幹線と併結運転を行っています。
現在山形新幹線で運用しているE3系は、山形新幹線内で最高速度130km/h運転を行っているほか、東北新幹線内では最高速度275km/h運転を行っています。
E8系は東北新幹線内の最高速度を300km/hに引き上げて、さらなる所要時間の短縮を図る予定です。スピードアップによる環境性能を確保するため、先頭部の長さをE3系6mから3m伸ばした9mとし、アローデザイン形状を採用しました。
E8系は秋田新幹線「こまち」用E6系をベースとして開発。E6系は東北新幹線内で最高速度320km/h運転を行うために先頭部の長さを13mとしていて、定員が332名とE3系の394〜402名よりも大幅に少なくなっています。
E8系は最高速度を300km/hに抑えて先頭部長をE6系よりも4m短くすることで、定員352名を確保しています。
E8系のデビューは2024年の予定。2026年までに15編成を順次導入してE3系を置き換える予定。E8系が山形・新庄エリアへの新しい主役となるまであと1年です。
(ぬまっち)