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■シールドの曇りなんて過去の話
私はバイク歴28年ってところで、幸いずーっとバイクに乗っています。
それも25年前からずーっとアライのヘルメットを使っているのですが、この間にヘルメットの装備や機能ってだいぶ進化したなぁ、と思います。たとえば、現在はピンロックシートのおかげで、真冬に乗ってもシールドはまったく曇り知らずです。
ということで、ここではアライのヘルメットをサンプルにして「オレも昔はバイクに乗ってたんだ」なんていうひとが知らないかもしれない、現代のヘルメットの便利・快適装備をお教えします。
●開閉式のチンスポイラーが標準装備
なんとなく、自分の記憶の中で古い順に紹介していきます。あやふやな記憶なので順番は前後しているかもしれません。
まずは、フルフェイスヘルメットの顎の部分に装着されている“チンスポイラー”です。アライでは「エアロフラップ」と呼ぶようです。
これの効果は、『ヘルメット下部からの口元への不快な風の巻き込みを低減』とのことですが、最初に登場したときは、高速走行時の浮き上がりの防止効果が大きくて驚いた記憶があります。
初期の頃はもっと大型で、いかにもエアロパーツという感じでしたが、最近のモデルではだいぶ目立たなくなりましたね。RX-7Xシリーズでは可動式になっています。
●夏にかぶってもじっとりしない?
ヘルメットの内装も、モデルによっては肌に触れる部分すべてが取り外して洗えるようになっています。これはけっこう昔からの機構なので、ご存じのかたも多いでしょう。
その内装の生地ですが、あるときから冷感・速乾素材になりました。夏のライディングでは汗をたっぷりかいてしまいますが、あまりじっとりせず、さらっとした感触になった記憶があります。
なお、現在のアライヘルメットでは抗菌・防臭・防汚機能を持つ素材が使われているようです。
●緊急時には楽に脱がせてもらえる
これは、普段恩恵にあずかれる機能ではないのですが、万が一のときには嬉しい装備です。
アライでいうところの『エマージェンシータブ』。ショウエイなどほかのメーカーも同様の機構を備えているものが多いようです。これは、事故の際、救急隊員がこのタブを引っ張ると簡単に内装が外れて、ヘルメットを楽に脱がせることができるというもの。
首を怪我した恐れがあるときなどは、本当にありがたい装備です。
●開閉式サンバイザーを装備
これはアライの一部のヘルメットにオプション設定されている『プロシェードシステム』というものです。ベースとなるシールドはクリアーなのですが、そこに開閉式のサンバイザーがついています。眩しいときはサンバイザーを下ろして、暗くなってきたらサンバイザーを上げて、明るさに合った視界が得られるというものです。
見た目がカッコ悪いと気に入らないひとも多いようですが、私はまったく気にならないので使っていました。これは便利です。
サンバイザーは開けた状態でも上方からの日差しを遮ってくれるので、意外と下ろして使わなくても快適でした。なお、ほかのメーカーではこのようにサンバイザーを外部につけるのではなく、ビルトインにしたモデルが多いようです。
●インカム装着用のスペースを設定
これは最近の装備だと思います。インカムのスピーカーを装着できるように、頬パッドの一部にくぼみが設けられたのです。これにより以前のモデルよりもインカムのスピーカーが非常につけやすくなり、音もよく聞こえるようになりました。
●シールドの曇りとおさらばできるピンロック
これもわりと最近だと思われる装備がピンロックシートです。
シールドの内側に貼り付ける装備です。ピンロックシート対応のシールドは、内側の左右にホルダーがあって、そこに引っ掛けつつテンションをかけて装着するので、落ちる心配はないですし、脱着もすぐにできるものです。これを装備すると、真冬でも、雨の日でも、シールドが曇らなくなるんです!
昔は信号待ちのたびにシールドを開けて曇りをとっていた、そんなことなんかすっかり忘れてしまいました。
このように、20数年のあいだにヘルメットもどんどん進化してきました。今回はたまたま私が使い続けているアライのヘルメットをサンプルにしただけで、ショウエイやOGKカブトなど、他メーカーもどんどん技術革新しているはずです。
もちろんモデルによって採用されている装備はちがうので、ヘルメット選びの際の参考にしてみてください!
(まめ蔵)