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■人気の米国市場でクロストレックと名乗ることになったXV
2011(平成23)年4月の上海モーターショーにコンセプトカーとして出展し、同年9月のフランクフルトモーターショーで発表された2代目スバル「XV」。同年12月29日、米国では「クロストレック」と名乗ることを、米国法人のスバル・オブ・アメリカが発表しました。
●初代XVは「インプレッサXV」と名乗るクロスオーバーとしてデビュー
XVの起源となるインプレッサは1992年にデビュー。5ドアハッチバックのスポーツワゴンと、WRCを席巻したラリーカーのベースとなったセダンとの2タイプを設定。スポーツワゴンは、ハッチバックとステーションワゴンを融合したようなスバルらしい個性的なフォルムが特徴でした。
エンジンは水平対向4気筒エンジンの2.0L DOHCターボ(EJ20型)、1.8L SOHC(EJ18型)、1.6L SOHC(EJ16型)、1.5L SOHC(EJ15型)の4機種で構成。駆動方式はもちろん、スバル伝統のフルタイム4WDです。
2007年にモデルチェンジした3代目で、スポーツワゴンに代わって登場した5ドアハッチバックをクロスオーバーSUVに仕立てて、2010年に登場したのが、初代XVに相当する「インプレッサXV」だったのです。
●本格的なクロスオーバーSUVとなったXV/クロストレック
そして、2012年10月に登場した2代目XVは、インプレッサが取れて「XV」となり、北米では「クロストレック」として発売が始まったのです。
2代目XV/クロストレックは、流麗で軽やかなフォルムに前後のアンダーガードやフェンダーガードを装備して、よりSUVらしいスタイリングに変貌。基本骨格は、スバルの“SI-シャシー”をベースに、軽量・高剛性化を図った新世代シャシーが採用されました。
パワートレインは、1.6L&2.0L 4気筒水平対向DOHCエンジンと新リニアトロニックCVTの組み合わせ、駆動方式はアクティブトルクスプリット4WDです。スバルの伝統である低重心の4WDによる安定した走りと、アイサイトによる安全性能の強化、さらに翌年2013年にはスバル初のハイブリッドを搭載した「XVハイブリッド」も追加されました。
ハイブリッドが加わったこともあり、2代目XVは好調な販売を記録し、スバルのクロスオーバーSUVとして確固たる地位を築いたのです。
●スバル初のハイブリッド“e-BOXER”は、走り重視のマイルドハイブリッド
XVで採用されたハイブリッドは、当時は“e-BOXER”とは呼ばれていませんでしたが、構成は同じです。
エンジンにCVTリニアトロニックを組み合わせ、それとモータ/発電機を並列に配置。モーターは縦置きCVTのケース内にコンパクトに収め、エンジンの出力をアシストするパラレル方式のマイルドハイブリッドです。
出力構成は、最高出力78.7kWの2.0L水平対向直噴エンジンと、出力10kW(100V電源)のモーター/発電機の組み合わせ。最大の特徴は、燃費よりも走行性能や走破性を重視した“走り志向のハイブリッド”である点です。
走り重視のe-BOXERは、要求トルクに対してエンジントルクが不足する分を、モータートルクでアシストします。エンジンは、低回転域のトルクが出にくい特性があるので、これがカバーできると排気量を大きくしたような効果があるのです。
クロストレックは、現在米国で「フォレスター」を凌ぐほどの人気モデルになっています。北米市場もコンパクトSUVが活況を呈しており、その勢いに上手く乗っているのでしょう。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)