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■赤十字の設立者アンリ・デュナンが生まれる
5月8日は、「赤十字の日」です。1828年のこの日が、戦争で敵味方なく、苦しむ兵士を助ける中立的な博愛団体「赤十字」を設立したアンリ・デュナンの誕生日であることにちなんで制定されました。ちなみに赤十字の象徴であるマークは、デュナンの母国であるスイスの国旗の赤と白の配色を逆にしたものです。
5月8日には、タレントの榊原郁恵、格闘家の川尻達也、漫画家のさくらももこ、女優のかたせ梨乃、アナウンサーの吉川美代子、相撲の曙太郎、サッカーのルイス・エンリケ、赤十字創設者のアンリ・デュナンなどが生まれています。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょうか?
●ドイツの大衆車メーカーのオペルが日本撤退を発表
2006(平成18)年5月8日、GMアジア・パシフィック・ジャパンが、日本でのオペルブランドの輸入販売を年内で終了すると発表。当時再建中のGMが、日本市場の販売不振を理由に、販売網の整理の一環として決断したものです。
オペルは、1862年にアダム・オペルがドイツのリュッセルスハイムに創立したミシン製造会社が起源です。アダムの息子たちが、自転車製造を経て本格的に自動車製造に参入。当初から一貫して、信頼性の高い大衆車を主力にしているオペルですが、幾多の試練があり、それを乗り越えてきた長い歴史があります。
第一次世界大戦後の1929年にGM傘下となりますが、人気の小型車を市場に投入し続け、日本でも「アストラ」や「ヴィータ」がヒットし、年間3万台を販売した時期もありました。しかし2000年頃からは日本では存在感が薄まり、撤退を余儀なくされたのです。オペルは2017年にPSA(現ステランティス)の傘下となりましたが、近く日本市場に再参入するとのこと。半導体不足や原油高などによってスケジュールは遅れ気味のようですが、新生オペルのモデルに注目ですね。
●5ナンバーの3列シートミニバンの先駆け的存在となったホンダ・ステップワゴンがデビュー
1996年(平成8)年5月8日、ホンダからクリエイティブムーバー第3弾の「ステップワゴン」がデビューしました。クリエイティブムーバー(生活創造車)とは、さまざまな生活スタイルに柔軟に対応できるクルマであり、第1弾は1994年の「オデッセイ」、第2弾は1995年の「CR-V」でした。
ステップワゴンは、シビックをベースにしたボクシーなスタイリングのミニバン。5ナンバーの3列シートながら低床化と高いルーフによって、余裕の室内空間と快適性を実現した点が最大のセールスポイントです。パワートレインは2.0L直4エンジンとコラム式ATの組み合わせ。ミニバンとしては軽量なので小気味よい走りができました。駆動方式はFFを基本とし、油圧によって前後駆動力を制御するオンディマンド式4WDも用意され、RV的な用途にも対応できました。
FRの商用車ベースのミニバンが一般的であった当時、乗用車のプラットフォームで作り上げた手頃な5ナンバーサイズのFFステップワゴンは、画期的だったといえます。
新しいファミリーカーの姿を具現化したステップワゴンは、発売から3年間ミニバン首位を独走する大ヒットを記録。その後、5ナンバーのミニバンブームが起こったことからも、ステップワゴンがミニバン市場に新風を起こしたことは言うまでもありませんね。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。
(Mr.ソラン)