米・プレミアムEVブランド「ゼーク」がハンドルレスのロボタクシーを実現へ

■市場ではMPVはそれほど多くなく、VW「ID.Buzz」の強力ライバルに

米国のプレミアムEVブランド「Zeekr」(ゼーク)が開発を進める、完全自律型のロボタクシーの市販型プロトタイプを、カメラが初めて捉えました。

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ゼーク ロボタクシー 市販型プロトタイプ

ゼークは、中国・吉利(ジーリー)と米国・Waymo(ウェイモ)が立ち上げた新興の高級EVブランドで、市場ではプレミアムEVカテゴリーにおいて、テスラなどと競争するためのスタンドアロンブランドとなります。

昨年には完全自立型となるEVロボタクシーのレンダリングを公開しています。

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ゼーク ロボタクシー 市販型プロトタイプ

スウェーデン北部の凍りついた湖で捉えた、WaymoOneと呼ばれるプロトタイプは、ボディ全体をカモフラージュでラッピング。

しかし、ワンボックスMPVスタイルのボディシルエット、4枚のスライドドア、LEDヘッドライトなどレンダリングとほぼ一致していることがわかります。

ただし、ルーフ、フロントフェンダー、テールライトにはウェイモのADASセンサーが搭載されていないほか、ドアに取り付けられた従来のサイドミラーが装着されています。

後部は雪で覆われていますが、アーチのような形状の広いリアウィンドウ、ガラスの下には水平基調のLEDテールライトが配置されています。ハッチは荷物の積み込みを容易にするために大きな開口部と低い床を備えているように見えます。

車内にはステアリングホイールが装備されていますが、今回は車両のシャシーのチューニングと、電動パワートレインのパフォーマンスに焦点を当てているための仕様のようです。

またセンサーがなく、ハンドルがついているもう一つの理由は、ゼークが自立型バージョンに加えて通常の乗用車としてEVを一般に提供する計画を持っていることを示唆しています。

市場ではMPVはそれほど多くなく、フォルクスワーゲン「ID.Buzz」と競合することは不思議ではないでしょう。

キャビン内には、可動域が大きなリクライニングシートに加え、ゆったりとしたヘッドクリアランスや足元のスペースを提供するほか、スマートフォンや、そのほかの個人の電子機器用インフォテインメントディスプレイと充電器などを装備、市販型では2列のシートで合計5人の乗車が可能となります。

ゼークロボタクシーがいつ発売になるか明らかにされていませんが、今後数年間でWyamoOneを米国市場に導入する計画を持っており、市販型スペックなどの情報を入手次第、公開していきます。

(APOLLO)

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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