■フロントに150kWのモーターを1つ、リヤに132kWのモーターを2つの計3つのモーターを用意
「MLB evo」と呼ばれるプラットフォームをベースに仕立てられたアウディのバッテリーEV、e-tron/e-tron スポーツバックに、初となる「S」モデルのe-tron S/e-tron S スポーツバックが追加されます。発売は4月初旬以降の予定です。
アウディは2020年9月に、日本に同ブランド初となるEVのアウディ e-tron スポーツバックを発表。
2021年1月には、SUVボディタイプで、今回のベースモデルであるアウディ e-tron、同年11月にはプレミアム電動グランツーリスモのアウディ e-tron GT / RS e-tron GTを追加しました。2022年1月には新たにプレミアムコンパクトSUVのアウディQ4 e-tron/Q4 e-tron スポーツバックを発表し、EVの品揃えを充実させてきました。
今回の「S」モデルは、アウディのハイパフォーマンスグレードで、S4やS5、SUVのSQ2、SQ3など幅広い車種に設定されています。
スポーティな内外装、よりパワフルなパワートレーンが用意されているのが「S」シリーズの特徴。最高峰の「RS」シリーズほどレーシーには振られていないものの、十分にスポーツ性能を享受できます。
新型e-tron S/e-tron S スポーツバックは、95kWhのバッテリー総容量を備え、フロントに150kWのモーターを1つ、リヤに132kWのモーターを2つの計3基の駆動用モーターが搭載されています。ベース車には、前後に各1つの計2モーターが用意されています。
システム最高出力は370kW、最大トルクは973Nmに達し、ブーストモードでの0-100km/h加速は4.5秒を誇ります。圧倒的な動力性能を備えながら、415km(WLTCモード)という一充電走行距離を確保。
技術面のトピックスは、電動トルクベクタリング機構が備わるquattroシステムです。通常走行時は効率を高めるため、リヤモーター2基で駆動します。加速時をはじめ、天候や路面状況に応じて、フロントモーターが作動して四輪駆動になります。
リヤの2モーターは、左右独立で駆動力を伝達することが可能で、従来のリヤスポーツディファレンシャルの機能を果たし、より俊敏で自然なハンドリング特性を備え、旋回性能の向上も図られています。
●S専用エクステリアや最新のライトシステムを設定
スポーティなエクステリアも見どころです。「S」専用デザインの前後バンパーや、アルミニウムルックのエクステリアミラーハウジングを用意。リヤにはスポイラーリップ、ワイドなディフューザーインサートが備わり、足元は存在感のある20インチのアルミホイールが装着されています。
サイドには、「セレナイトシルバー」のパネルが備わるほか、ベースモデルに比べて、左右にそれぞれ2.3cmずつ張り出したホイールアーチが力強いイメージを演出。
さらに、ホイールアーチに刻まれたスリット、独自のシングルフレームグリルが、空力性能への影響を最小限に抑え、Cd値はベースモデルと同等でSUVタイプのe-tron Sが0.28、スポーツバックSは0.26となっています。
アウディらしく最先端のライトシステムも設定されています。オプションのデジタルマトリクスLEDヘッドライトが初採用されていて、100万個のデジタルマイクロミラーを5000分の1秒単位で制御することで、高精細な光を路面に照射することが可能です。
また、走行レーンを明るく照らす「レーンライト」や、車線内の自車位置を示す「オリエンテーションライト」により、安全に車線内の維持をサポート。カミングホーム/リービンクホーム機能使用時には、シグネチャーライトに加え、車両前方の壁や路面に5種類のアニメーションを投影することができます。
なお、新型e-tron S/e-tron S スポーツバックの4月初旬以降の発売に先立ち、3月26日(土)からe-tron Sをフォーカスした「Audi e-tron Lineup Fair」が開催されます。
e-tronモデルとしては初の全国統一フェアで、新たに加わったe-tron S/ e-tron S スポーツバックをはじめ、Q4 e-tronなど、アウディのEVラインアップ全体を通したフェアです。
●価格
「e-tron S」:1398万円
「e-tron S Sportback」:1437万円
(塚田勝弘)
【関連リンク】
「Audi e-tron Lineup Fair」
https://www.audi.co.jp/jp/web/ja/special_offer/present_event/e-tron_lineup_fair.html