雪で通行止め、立ち往生でも生き残るキーワード「満タン」「排ガス中毒」「満充電」「携帯トイレ」

■スノードライブは満タンor満充電が基本。携帯電源もあると便利!

スノードライブの注意点
2021~22年の冬は大雪の予感!

地球温暖化のため今シーズンは寒くて雪も多いという。暖かい大気が北極の寒気を押し出すため、日本の上空にやってくるそうな。いずれにしろ、年末年始はもちろんのこと、2023年に入っても同じ状況らしい。ということで大雪への備えをしておいたほうがいいかもしれない。一番確実でお金のかからない対応法は「雪が降ったら乗らないこと」なのだけれど、通勤の足にクルマを使っていたり仕事で荷物を運ばなければならない人だっているだろう。

どうしたらいいか? まず今シーズンから顕著になったのが「NEXCO(ネクスコ)は簡単に高速道路の通行止めを行う」ということ。

スノードライブの注意点
現在の高速道路はかんたんに通行止めになる傾向

今まで高速道路は除雪にかける予算が豊富だった上、歩行者や交差点など気にする必要なかったため、大型機材を使っての除雪も容易にできた。スキー好きのため数年前まで毎年30回くらい越後湯沢に通っていたが、ホワイトアウトするくらいの大雪降っても関越道の除雪は万全。現場の意地を感じたものだ。

●高速道路の通行止めがより頻繁に起きる!

しかし、かつて2020年12月に「まだドカ雪にならないだろう」と準備を怠っていたところに大雪! 2000台以上のクルマが長い時間に渡りスタックする”事故”を引き起こした。首都高も同じく雪に対応を行わず(こちらは登り坂に融雪剤を撒かなかった)、長時間の通行止めを余儀なくされてしまう。関係者によると大手メディアに「通行止めの判断が遅れたせいだ!」と糾弾されるや「じゃ簡単に通行止めにしてやる!」となったらしい。

翌2021年12月26日からのNEXCOの交通状況を見ると、かつてないくらい気軽に通行止めにしている。確かに走らせなければ高速道路は問題ない。でも目的地に向かって走っているクルマからすれば「仕方ないから全員家に帰ります」とはならない。しかも本当の大雪なら諦めも付くけれど、26日からの通行止め、気象状況や現地の写真など合わせて見たら「このくらいなら問題なさそうじゃないですか?」というケース多数。となれば一般道を走らなくちゃならない。

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物流を担うトラックなどは、雪でも走らねばなりません

世界一高い通行料金を取っているのだから、高速道路の入り口でチェーン着装の確認を行い、除雪をしっかり行った高速道路を走らせればいいと思う。100歩譲り、めったに雪の降らない地域であれば通行止めも仕方ないかもしれない。ただ関越道なんか日常的に大雪降る。おそらく今シーズン、今までにないくらいの通行止めが行われるんじゃなかろうか。

ということで以下、雪の予報が出ている地域に行くときのノウハウを。

●燃料満タンは必ず守っていただきたい

必ず守って頂きたいのが「燃料満タン!」だ。雪道を走ると決めたら、とにかく満タン! 通行止めや、高速道路の通行止めのトバッチリを喰らう一般道の大渋滞に突入した場合、燃料の余裕が必要。電気自動車などは、大雪になりそうなら急速充電器のある手前のSAやPAに入り満充電しておくこと。いや、通行止めの可能性大きくなったらしばらく待機しておくことを強く推奨しておく。電気自動車で立ち往生となったら厳しい。

●積雪によるマフラーの目詰まりに注意

運悪く通行止めに出くわしたらどうか? 動いているなら問題ない。完全に止まってしまうと、クルマの周囲に雪が積もっていく。ひどい雪だと一晩で1mくらい積もることも。そうなると心配なのが排気ガスによる中毒だ。少し古いクルマだと猛毒の一酸化炭素を含む排気ガスを出す。マフラーが積もった雪の下になるような状況だと、車内に入ってきてしまい万事窮す。エンジン掛けっぱなしで寝たりすると、死亡する。

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携帯電源を積んでおけば、電気毛布などが利用できます

●ポータブル(携帯)電源があれば電気毛布まで使える!

新しいクルマも周囲を雪に囲まれたら二酸化炭素濃度が高くなり危険。眠くなったらエンジンを止めること。とはいえエンジン止めて10分したら車内の温度下がりガクブルになってしまう。そんな時のため、毛布など防寒用具を積んでおきたい。冬用の寝袋をトランクに入れておくのもいいだろう。どうしても寒くなったら車外に出てマフラー周囲の雪をどけてエンジン始動。暖まったら止める、と言う繰り返しが生き残るため必要だ。

ちなみに私は電気毛布を8時間くらい使える携帯電源を積む。シガーライターから充電出来るため、長時間の立ち往生なら「エンジンかけて充電」&「エンジン止めた時は電気毛布」を繰り返せばいい。ガソリン満タンにしておくと2日間くらいの立ち往生なら生き延びられることだろう。

その他、女性なら携帯トイレなど積んでおくと便利。いずれにしろ今シーズンはNEXCOを信じず、サイバイバル出来るような準備と心構えが必要です。

(文と写真:国沢 光宏)

※この記事は2021年12月27日の記事を一部修正して2023年1月26日に更新しました。

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