■コンセプトモデルの洪水救難艇「RS-13」や救難仕様水上バイク「MJ-FX HO」も披露
2021年10月6日に青森県で震度5強、翌7日には東京や埼玉県でも震度5強の地震が起こるなど、東日本大震災以来、改めて日本は地震が多いことを実感している方も多いはず。
近年は、線状降水帯やゲリラ豪雨、台風などによる洪水や土砂崩れなどの災害も頻発しています。
ヤマハ発動機と、グループ会社のヤマハモーターパワープロダクツ、ヤマハモーターエンジニアリングは、2021年10月20日から22日まで、東京ビッグサイト青海展示棟で開催される日本最大級の防災見本市「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2021」に共同出展すると発表しました。
なお、同展は、完全事前来場登録制になっていますので、下記のホームページで事前登録が必要になります。
ヤマハ発動機グループの出展テーマは「PLAY SURVIVE 遊んで 備える」。
防災ツール(機資材)を日常的に使えるようにするなど、平時に楽しみ、有事に役立つという、自主防災組織やコミュニティ防災の新たなスタイルが提案されます。
先述したように、災害リスクの増大が懸念され、他人事ではなくなる中、行政や公助の機能やリーチをカバーするため、自分を守るための準備や行動が必要で、防災グッズはもちろん、3日以上分の水や食料を備蓄しておく必要があります。
筆者もこうした備蓄に加えて、キャンプなどでも使えるポータブル電源の充電を定期的にしています。さらに、地域などの助け合いの精神、平時におけるネットワークづくりの重要性も以前から指摘されています。
一方で、備えていた機材がいざという時に動かなかった、動かせなかったというトラブルも少なくないそう。
イザという時に、必要なパフォーマンスを発揮させるためには、日常の暮らしの中で機材に慣れる機会を作り、点検や整備、さらには正しく安全に操作するための知識やスキルを習得、習熟しておくことが大切でしょう。
ヤマハ発動機のブースでは、二輪車や洪水救難艇、発電機、LED投光器などの出展を通じて、個人や家族、コミュニティや会社などの組織などで、遊んで、備える自主、地区防災が提案されます。
主な出展モデルとして、コンセプトモデルの悪路対応防災コミューター「ラフロード トリシティ コンセプト」が登場します。
車体の安定感が高く、走行中の有効視野が広い、精神的負担感が小さいなどの利点を持つLMW(Leaning Multi Wheelの略。モーターサイクルのように傾斜し、旋回する3輪以上の車両の総称)テクノロジー搭載車「TRICITY125/155」に、悪路対応の装備を施したコンセプトモデル。
災害現場におけるさまざまな路面状態でも扱いやすく、日常から災害時まで幅広く活用できる防災コミューターとして提案されます。
市販モデルのモーターサイクル 「Ténéré700」は、オフロードでの高い走破性能をはじめ、ツーリング時のユーティリティ性能を高次元でバランスさせたアドベンチャーモデル。今回のテーマである「遊んで 備える」という防災スタイルを具現化。市販車をベースに、このメッセージがデザインされてグラフィックモデルを出展。
コンセプトモデルの洪水救難艇「RS-13」は、洪水災害における救難活動を目的としたボートになります。
運用の現場から声を活かし、救助や避難など目的に合わせた仕様の提案を経て、最適な機能や性能がパッケージされています。全長約4mのコンパクトな設計ながら、最大6名の乗船定員を確保。操安性を追求した運動性能や、船首からも乗降可能な高い現場対応力を備えています。
同じくコンセプトモデルの救難仕様水上バイク「MJ-FX HO」は、水上バイクならではの機動力が特徴。レジャーで人気のマリンジェット「MJ-FX HO」は、東京消防庁をはじめ、各地の水難救助団体にも採用されているそうです。
出展モデルは、救難仕様水上バイクとしての各種特殊装備が用意されています。
コンセプトモデルの発電機「EF1800iS/EF900iSGB2」は、誰でも、いつでも使える発電機を目指したモデルで、始動のしやすさや、明かりのない場所でも操作しやすい蛍光塗料のグラフィックなど、災害時が想定された工夫が凝らされています。
消防向けモデルのLED可搬式投光器「X-BUSTER LED」は、煙の中での透光性にも優れた消防活動向けLED投光器。集光、拡散の2つのモードを備え、さまざまな現場での活動をサポート。軽量コンパクトなボディをはじめ、操作性、デザイン性にも配慮されています。
(塚田 勝弘)
【関連リンク】
「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2021」
https://www.kikikanri.biz/