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■急発進や急ブレーキなどを避ける人が77%
もうすぐ6月。早いもので2021年も半分を過ぎようとしていますが、6月は5日が環境の日ということもあり、環境月間になっています。
クルマをめぐる環境問題では、大気汚染や地球温暖化などさまざまな課題もありますが、実際にクルマを運転するドライバーの多くは、環境についてどんな意識を持っているのでしょうか?
定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営するナイルでは、6月を前に全国のドライバー男女1387人を対象とした、「クルマをめぐる環境についての調査」を実施。その結果、環境を意識した運転をしている人は全体の63.3%で、多くが「急発進・急ブレーキをしない」「アイドリングストップをする」などを行っていることが分かりました。
●アイドリングストップなども使用
今回の調査は、2021年4月30日〜5月12日の期間に、インターネットを使ったアンケートによって行われたものです。
調査では、まず「環境を意識した運転をしていますか?」という質問を実施。その結果、「意識している」と回答した方が63.3%、「意識していない」方が36.7%という結果に。
「具体的にどんなことを意識しているか」との問いには、「スピードを出しすぎない」「急ブレーキなどを避ける」「アイドリングストップをする」「省エネモードで走る」といった、運転面で環境を意識している人が77%を占める結果に。
たしかに、特にガソリン車やディーゼル車では、スピードを出したり、急発進などでアクセルペダルを踏み込み過ぎると、燃料消費量が増えて燃費が悪くなったり、排気ガスがより多く出てしまうため、環境に悪いですよね。また、急ブレーキも、エンジンブレーキが大きく働くため、やはりガソリンがより消費され、燃費が悪くなります。
さらに、アイドリングも長時間行うと排ガスも多く出てしまうし、エンジン自体にもよくありません。信号待ちなどでエンジンを停めるアイドリングストップは、そういったことを防ぎ、燃費を向上させるための機構ですものね。
今回の調査結果により、そういったクルマに関する基礎知識を持ち、環境のために注意しているドライバーが多いことが分かりました。
ちなみに、これら以外では「エアコンをつけない」など車内の温度で意識している人が17%いたといいます。
●ゴミのポイ捨ては違反行為
調査では、ほかにも全国の男女1387人のうち、10年以上車を運転していると答えた1206人に、「以前に比べて道路はきれいになったと感じるか」という質問も行いました。
結果は、「きれいになったと感じる」と回答した人は71.9%の867人で、「きれいになったとは感じない」は28.1%の339人に。
「きれいになったと感じる」と回答した人に、「どのようなことで感じるのか」ということも質問したところ、「タバコの投げ捨てが減った」「ゴミのポイ捨てが減った」「道路沿いに花などがありきれい」など、ゴミが減ったり、きれいな環境になったという意見があったといいいます。
また、「ガタガタしなくなった」「振動が少なくなった」といった道路の質が良くなったという意見もありました。
全国の道路でゴミが減っているかどうかというデータはあまりないため、実際にどうなのかは一概にいえません。ですが、路側帯などに花が植えてあったりして、見た目がきれいになった道路はたしかに最近増えている感じはありますね。
また、舗装がよくなり、路面がうねったりせず快適に走れる道路は、東京オリンピック・パラリンピックの準備のためか、東京都内では増えている印象はあります。
ちなみに、道路交通法では、以下の通り、クルマからのゴミのポイ捨てを禁止しています。
【道路交通法第76条第4項第4号および第5号】
四:石、ガラスびん、金属片そのほか道路上の人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること。
五:前号に掲げるもののほか、道路において進行中の車両等から物件を投げること。
これらに違反すると、5万円以下の罰金に処せられます。マナー違反でもありますから、絶対にやめましょう。
クルマ関連では、排ガスが出ない電気自動車を普及させる「電動化」なども近年大きな話題ですが、今回の調査で、一般ドライバーには、まずは自分にもできる環境対策を実施している人も多いことがわかりました。「小さなことからコツコツと」ではありますが、意外に大切なことではないでしょうか。
(文:平塚直樹 *写真はイメージです)