■2021年度までに80箇所の水素ステーション整備を目指す
2月20日は、「普通選挙の日」です。1928(昭和3)年のこの日、日本で初めて普通選挙が行われました。納税額に関係なく、すべての男性に選挙権が与えられましたが、女性に選挙権が与えられたのは、その18年後1946年4月10日の総選挙からです。
また、「交通事故死ゼロを目指す日」でもあります。交通事故死者数は、1970(昭和45)年をピークに年々減少してます。事故撲滅の各種啓蒙活動やクルマの安全技術の進歩が貢献しています。ところが、事故死者数の半分以上は高齢者でその割合は増加傾向にあります。緊急ブレーキや急発進抑制などの安全運転支援技術がもっと普及しなければいけませんね。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
2018(平成30)年2月20日、トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、JXTGエネルギー、出光興産、岩谷産業、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキード、豊田通商、日本政策投資銀行の計11社が、燃料電池車(FCV)向け水素ステーションの整備を目的に「日本水素ステーションネットワーク合同会社(Japan H2 Mobility:JHyM<ジェイハイム>)」を設立しました。
FCVは、車載タンクに充填した水素と大気中の酸素を反応させる「燃料電池」の電力を使って、モーター走行します。原理的には有害な排出ガスを出さない、石油以外の多様な燃料が利用できるなど多くのメリットがあるので、FCVは「究極のエコカー」と呼ばれています。ただし、車載タンクに定期的に水素を補給する必要があります。
日本では、トヨタの「MIRAI」とホンダの「クラリティFC」が市販化されています。技術的な課題はほぼ解決されていますが、まだ価格が高いこと、水素インフラが整備されていないことが課題です。
このような背景のなか設立されたジェイハイムの主要な目的は、政府と連携しながら水素ステーションの整備や効率的な運営、FCVユーザーの利便性向上、FCV台数の増加などをオールジャパンで取り組むことです。
現在のFCVは、水素ステーションがないからFCVが売れない、FCVが売れないから水素ステーションが作れない、というような「ニワトリとタマゴ」状態と言えます。FCVが本当に究極のエコカーなのか?という基本的な議論に決着がついてないことが、中途半端になっている要因のひとつではないでしょうか。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)