EVバイクのバッテリーシェアを手掛ける「ガチャコ」が個人向けサービスを開始。ホンダのEM1 e:が10万円以下になるケースも

■2024年1月9日よりサービス開始

2輪4社である本田技研工業(以下、ホンダ)、ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)、カワサキモータース(以下、カワサキ)、スズキ、それにENEOSホールディングスの5社が、2022年に設立した会社が「Gachaco(以下、ガチャコ)」。

ホンダ モバイルパワーパックe:
ホンダ モバイルパワーパックe:

電動二輪車の共通仕様バッテリーを使ったシェアリングサービス提供と、シェアリングサービスのためのインフラ整備を目的とする会社ですが、2024年1月9日より従来の法人向けサービスに加え、個人向けのサービスも開始することを発表しました。

サービスでは、ホンダの脱着式可搬バッテリー「ホンダ モバイルパワーパックe:(Honda Mobile Power Pack e:)」を搭載するEVバイクを対象にバッテリーを街中で自由に交換できるステーションを展開。

月会費(税込)1078円〜2805円と使った分だけかかる従量課金を支払えば、いつでも、自分のEVバイクに搭載するバッテリーを満充電のものに交換できるといったものです。

しかも、たとえば、ホンダが一般ライダー向けに2023年5月に発売した原付一種EVスクーター「EM1 e:」が、本来の税込み価格29万9200円から10万円以下で買えるケースもあるのだとか。

EVバイクが気になっている人にはかなり注目のサービスが登場します。

●利用料金は2つのプランから選択可能

2022年から事業を展開するガチャコでは、バッテリー残量が少なくなった時など都合の良いタイミングで、EVバイクのバッテリーを街中に設置したGachacoステーションに行けば、充電済みバッテリーと自由に交換できるというサービスを展開しています。

充電済みのホンダ モバイルパワーパックe:を取り出して交換するだけ
充電済みのホンダ モバイルパワーパックe:を取り出して交換するだけ

交換できるバッテリーは、前述の通りホンダ モバイルパワーパックe:で、複数のバッテリーを充電可能な「ホンダ モバイルパワーパック エクスチェンジャーe:(Honda Mobile Power Pack Exchanger e:)」をステーションに設置。ユーザーは、そこにある充電済みバッテリーと残量が減ったバッテリーを交換することで、充電時間の短縮などができるというものです。

従来、ガチャコでは主に法人向けのサービスを展開していましたが、前述の通り、一般の個人向けサービスも2024年1月9日より開始予定。現在、ステーションは、東京や埼玉、大阪など全国33か所で稼働していますが、今後さらにステーションが増えれば、EVバイク向けの新しいインフラとなることが期待されています。

今回開始する個人向けサービスの利用料金は、2つのプランから選択が可能。走行距離が短い人向けのライトプランでは月会費(税込)1078円と、利用した分だけかかる従量課金(税込)198円/kwh相当。また、スタンダードプランでは、月会費(税込)2805円と従量課金(税込)187円/kwh相当となっています。

Gachacoステーションに設置されているホンダ モバイルパワーパック エクスチェンジャーe:
Gachacoステーションに設置されているホンダ モバイルパワーパック エクスチェンジャーe:

さらに、注目なのが、このサービスを使えば対象のEVバイクをかなり格安で購入できることです。

たとえば、ホンダの原付一種EVスクーターEM1 e:の場合、本体価格15万6000円とバッテリー1個8万8000円、専用充電器5万5000円をセットで購入した場合、総額は29万9200円となります(価格はすべて税込)。

それが、ガチャコのサービスを使えば、バッテリーや充電器の購入が不要に。つまり、本体価格15万6000円だけで購入できるのです。

しかも、国や地方自治体が行っている補助金を受ければ、さらに購入費を抑えることも可能。東京都に在住する人の場合で、EM1 e:単体が9万7200円で手に入るというのです。

なお、補助金は予算消化状況により、補助金申請受け付けを終了している場合があります。最新情報は次世代自動車振興センターHPで確認するほか、各地方自治体に問い合わせることをおすすめします。

(文:平塚直樹

【関連リンク】

ガチャコ公式ホームページ
https://gachaco.co.jp/

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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