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■名車「GPZ900R」生誕40年を記念した特別カラー
カワサキ製モーターサイクルの中で、フルカウリングを装備し、高いパフォーマンスを発揮すべく開発されたモデルの称号が「ニンジャ(Ninja)」。
1984年に発売された名車「GPZ900R」の北米向けモデルに初めて与えられたこの名称は、今や世界中のカワサキ・ファンに愛されるニックネームとなっています。
2024年は、そんなニンジャ・ブランドが誕生して40周年。その記念すべき年にカワサキは、スーパースポーツモデルの「ニンジャZX-10R」「ニンジャZX-6R」「ニンジャZX-4RR」の3機種に、「ニンジャ40thアニバーサリーエディション(Ninja 40th Anniversary Edition)」を設定すると発表。2023年12月23日に発売することを明らかにしました。
1000ccモデルのニンジャZX-10Rと400ccモデルのニンジャZX-4RRの40thアニバーサリーエディションについては、「ジャパンモビリティショー2023(2023年10月28日〜11月5日/東京ビッグサイト)」ですでに初披露され、大きな話題を呼んでいました。
ところが、今回の発表では隠し球として600ccモデルのニンジャZX-6Rにも設定があることが判明。いずれも、1980年代から1990年代に活躍したレーサーレプリカモデル「ZXR」シリーズをオマージュしたカラーを採用していることがポイントです。
●ニンジャの元祖GPZ900Rとは?
今回、カワサキ製スーパースポーツ3機種に採用されたニンジャ40thアニバーサリーエディションは、1984年に登場したGPZ900Rの40周年を記念したモデルです。
北米向けモデルに「ニンジャ」の車名を用いたGPZ900Rは、当時のカワサキ先進技術を集約した908cc・水冷DOHC4気筒エンジンを搭載したスーパースポーツとして誕生。
ハイパワーと独自のスタイルにより、世界各国で高い評価を得たほか、1986年公開のハリウッド映画「トップガン」の劇中にも登場。主人公役を演じたトム・クルーズさんが乗ったことで、このモデルをさらに有名にし、その後、約20年に渡り販売されたロングセラーモデルとなりました。
そんなニンジャの誕生40周年を記念したのが、今回の特別仕様3機種。
ベースとなるのは、カワサキが誇るスーパースポーツのフラッグシップである1000ccのニンジャZX-10Rを筆頭に、2023年に新登場した400ccのニンジャZX-4RR。それに、ミドルクラスのニンジャZX-6Rも加わります。
ちなみに、ニンジャZX-6Rは、フェイスデザインを一新した2024年モデルがベース。ウイングレット形状のインレットやヘッドライト下のチンスポイラーなどを新装備し、より精悍な顔付きとなった新型モデルに投入されます。
●往年の名車ZXRシリーズをオマージュ
これらニンジャ40thアニバーサリーエディションの特徴は、カラーリング。1980〜1990年代にかけて日本市場を席巻したレーサーレプリカブームの中で登場したZXRシリーズに採用された車体色を採用します。
250ccや400cc、750ccなど豊富なバリエーションを揃え、高い動力性能により、ストリートはもちろん、当時のプロダクションレースなどでも大活躍し、大ヒットしたのがこのシリーズです。
特に、今回の40thアニバーサリーエディションへ採用されたのは、1990年型「ZXR400R」などに施された「ブルー×ライムグリーン×ホワイト」のカラーです。
それぞれの特別仕様車には、それをオマージュした車体色を採用。カウリングや燃料タンクのほかにも、シルバーのスイングアームや、ライムグリーンのホイールも装備しており、当時のモデルに施されたカラーを忠実に表現しています。
さらに、各モデルのサイドカウルなどにある「Kawasaki」のロゴも1989年当時のものを再現。テールカウルのモデルネームロゴも、ZXRシリーズ最初のモデルで用いられたフォントを使用しています。
ほかにも、ニンジャZX-10RとニンジャZX-6Rのフロントフォークアウターチューブをゴールド仕上げにするなど、細部までこだわった仕様となっているのが魅力です。筆者を含め、当時を知る昔からのバイクファンには、かなり感涙もの。懐かしさ満点のカラーリングだといえますね。
なお、燃料タンク上面にはチャンピオンステッカーイメージの「Ninja 40周年」デカールもセット。これらモデルが、特別な仕様であることを強調しています。
価格(税込)は、
ニンジャZX-10R 40thアニバーサリーエディションが239万8000円
ニンジャZX-6R 40thアニバーサリーエディションが159万5000円
ニンジャZX-4rR 40thアニバーサリーエディションが117万7000円
となっています。
(文:平塚 直樹)