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■子供の体験をテーマにした展示を2社から発見!
●子供の頃、車に乗ったワクワク感ってなんだろう?
子供の頃、親父の運転するスバル360の後席で、背伸びするように車窓からの風景を楽しんだ記憶があります。普通に着座しては座高が足らず、目の高さがサイドウインドウに届かないからです。
でも、楽しかった。大人になってからも乗り物に乗った時のワクワクは無くなりませんが、子供の頃のインパクトほどではありません。
なんでだろう? と、トヨタ車体の社員のかたも考えたに違いありません。よーし、じゃあ大人に子供の頃に戻ってもらってまずはそのワクワクを思い出していただきましょう! というわけで、トヨタ車体ブースには、当社比1.7倍のミニバンの室内を作り上げて大人にも座ってもらい記念写真を取る体験コーナーを出展してます。
トヨタ車体といえば、アル・ヴェル、ノア・ヴォク、ランクル、ハイエースなどを製造する会社。それだけでもトヨタの中心となる車体製造メーカーであることがわかりますし、ミニバンの良さが一番わかってるはずの人たちが集まっているハズです。
早速ボクも座ってみました。よじ登るように巨大な2列目シートに上がって座面奥深くまで腰を沈めると、足首が座面先端に来るほどになります。
う~ん、お子ちゃまになった気分。思わず飛び跳ねたくなりましたが、そこは自動車メディアの編集長ということもあり、理性で抑え込みます。
しかし、これも持って下さいと巨大なマックフライポテト風の撮影アイテムを手渡されると、もう立場も忘れ、かじりつくポーズを取ってしまいました。
確かに思い出したのは、大きなものに包まれたときの安心感です。高さからもシートに沈み込んでしまうことからも横からも前からも外がよく見えないのは、外からも見られないのです。ちょうどそれは、昔作った秘密基地に潜り込んだドキドキするタイプの安心感だったと妙なほど腑に落ちたのです。
●マツダは子供にロードスター体験をしてもらう
そんな大人になって汚れてしまう前の少年に、素敵な体験をしてもらおうというのがマツダブースです。
ジャパンモビリティショーのマツダブースでは、走る歓びが展示テーマの大きな要素であり、その原点でもあり具現化したものであるロードスターが色んなカタチで展示されています。と、その中でもなぜか微妙にちっちゃいのがあります。
模型ほど小さくはないし、かと言って、チョップドウインドウやローダウンなどのカスタマイズで小さくしたものより遥かに小さいのです。
これは、小学生以下のお子さんに、運転することの楽しさを少しでも体験してもらおうというものでした。
ドアは開閉しませんので、古いマンガかキョンキョンの歌の歌詞でのオープンカーへの乗り方のごとく、ドアを開けずに飛び乗ると(飛ばなくていいのですが)、本物のロードスターと同じようなコクピットに着座します。
タイヤ・ホイールを始め、ほとんどのパーツを2/3サイズで特注製造したこのミニロードスターですが、ステアリングホイールのサイズ、そしてそれを切った時の手応えは実車と同じくしてあるそうです。
これまた踏み込む力を実車と同じく再現したアクセルペダルを踏み込むと前に走ることはないのですが風が吹いて走っている疑似体験ができるとのこと。大画面の迫力とともに、子供たちの記憶に刻まれることでしょう。
子供の頃に10円玉を入れると揺れながら前後に数十cmほど動く、デパートの屋上の乗り物でワクワクしたのを思い出しました。
トヨタ車体とマツダブース、偶然の一致でしょうが、子供の頃の体験がテーマでした。おとなになって最近の体験なんてすぐ忘れてしまうものばかり。子供の頃の体験っていかに大事なのかがわかります。みなさんも、やけに鮮やかに覚えている子供の頃の記憶体験ありませんか?
(文・写真:クリッカー編集長 小林和久)