マツダ・ロータリースポーツ「RX-7」がPHEVで蘇る!? 370ps(P/W 3.9)に込めた本気度 【これだけは見逃すなジャパンモビリティショー2023】

■発電用ロータリーエンジン搭載で20年ぶりに「RX-7」が復活?

マツダ「アイコニック SP」のドアオープン状態
マツダ「アイコニック SP」のドアオープン状態

マツダがジャパンモビリティショー2023で世界初公開したコンセプトモデル「MAZDA ICONIC(アイコニック) SP」が、ホンダの「プレリュード コンセプト」と共に来場者から熱い視線を浴びています。

“純粋に楽しい車が欲しいという車好きの気持ちに応えるコンパクトスポーツカー”がコンセプトで、2ローター式の発電用ロータリーエンジンを搭載するPHEV(プラグインハイブリッド)となっています。

ロータリーエンジンと聞くと、マツダファンならかつてのレーシングカー「787B」の空気を切り裂く甲高いロータリーサウンドを思い浮かべるもしれません。

マツダ「アイコニック SP」のドアオープン状態
マツダ「アイコニック SP」のドアオープン状態

しかし、このアイコニック SPのロータリーエンジンは、水素など様々なカーボンニュートラル燃料に対応しており、駆動用バッテリーを再生可能エネルギー由来の電力で充電すれば、実質カーボンニュートラルでの静かなEV走行が可能となります。


●もしかして現代版「RX-7」の復活を目指している?

コンセプトカーのボディサイズは、全長4,180×全幅1,850×全高1,150mmでホイールベースが2,590mm。

マツダ「アイコニック SP」の低いサイドビュー
マツダ「アイコニック SP」の低いサイドビュー

サイドビューを見ればわかるとおり、低重心と空気抵抗の低減を狙った非常に低いプロポーションが特徴で、スタイリング的にはかなり練り込まれており、具体的な開発が伴っていることを窺わせます。

またコンセプトカーでありながら、車両重量1,450kg、最高出力370ps(PWレシオ:3.9)と、具体的な開発目標値?が示されているのも興味深いところ。

マツダ「アイコニック SP」(上)と 3代目RX-7
マツダ「アイコニック SP」(上)と 3代目RX-7

ちなみに車両サイズ的には、RX-7の最終モデルとなった3代目FD3S型(全長4,285×全幅1,760×全高1,230mm、ホイールベース2,425mm)に近く、もしかするとこのコンセプトカーは現代版RX-7の復活を目指しているのかもしれません。

両車を2台並べてみると、有機的な意匠面やドア後部の見切り形状など共通項が存在し、コンセプトモデルが3代目RX-7の進化版であることが見えてきます。

マツダ「アイコニック SP」のインテリア
マツダ「アイコニック SP」のインテリア

当時の最高出力が280psだったことを考えると、PHEV化によるモーター追加で実に+90psもの出力アップを果たすことになります。

姿を消してから実に20年以上が経過する「RX-7」ですが、PHEV化によりロータリーエンジンの課題である「燃費」を克服して蘇るロータリースポーツに期待が高まります。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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