高速道路で見かける「アレ」。実は危険を知らせる重要な役割があった!

■男のコの健やかな成長を願っている…わけではない、高速道路に鯉のぼりの吹き流しみたいなものがあるわけとは?

「鯉のぼり」ではないよね…?
「鯉のぼり」ではないよね…?

筆者は、高速道路を運転する機会がそれなりにあるのですが、最近気になるものを発見しました。

それは、緑と白の縞々の「鯉のぼり」の一番上にある吹き流しみたいなものです。もちろん、鯉は無いのですが、基本的にはトンネルの出口付近、道路脇に設置されていることが多く、なにかしらの意図があるように感じます。

では、なぜ高速道路に鯉のぼりの吹き流しみたいなものが設置されているのか、気になったので調べてみました。


●正式名称は、やっぱり「吹き流し」

正式名称は、「吹き流し」
正式名称は、「吹き流し」

さっそくNEXCO東日本の公式HPを調べてみたところ、高速道路の鯉のぼりの吹き流しみたいなものは、やっぱり「吹き流し」という正式名称でした。吹き流しは、主にトンネルの出口付近や橋の上など、風が通りやすい場所に設置されているそうです。

理由としては、トンネルから出た途端に強い横風に吹かれると、ハンドルをとられてしまうので、事前に風の強さと向きをドライバーに伝える役割があります。

筆者は、トンネルの出口付近になると、意識的にハンドルを強めに握るようにしていましたが、吹き流しが風の強さを教えてくれるのであれば、対処しやすくなりますね。

●吹き流しのなびき具合によって、おおよその風速を判断することができる

吹き流しの角度によって、おおよその風速を判断することができる
吹き流しの角度によって、おおよその風速を判断することができる

さらに、吹き流しのなびき具合によって、おおよその風速を判断することができます。全くなびいていないときは、無風もしくは風速2m/秒ほど、角度が45度ほどつくと、風速5mほど、真横になびいている場合は、風速10mほど、と判断することができます。

風速10mは、車が横風に煽られているのを感じるレベルなので、吹き流しが真横になびいてることが確認できた際は、細心の注意が必要です。

また風速が10mから15mになると、風の進行方向に向かって歩くのが困難になる強さで、傘をさすこともままならなくな強さ。

さらに風速が20mを超えると、人は立っていられなくなり、車が横転する危険性もあります。そのような場合は、高速道路を通行止めにするなどの措置が取られます。吹き流し以外にも、電光掲示板を確認して、最新情報をキャッチしなければいけません。

●横風に煽られた際は、どのようなことに注意して運転すればいいの?

まず横風に煽られた際はハンドルをしっかりと握ることが大切です。ハンドルをとられてしまうと、車線をはみ出したり、ガードレールにぶつかったりと大事故に発展する可能性があります。また、なるべくスピードを落とすように心がけることも大切。

他にも、背の高い車や車体重量の軽い車は、風の影響を受けやすいので、ミニバンや軽自動車に乗っている人などは、より注意したほうが良いですね。


このように、吹き流しには、風の強さや向きをドライバーに伝える重要な役割がありました。高速道路は、一般道路に比べてスピードが出るので、風などの外的影響を受けやすいのです。そのため、注意喚起として吹き流しを設置しているのですが、見方や意図を知らなければ、全く意味がありません。

知らなかったドライバーも多いと思うので、これを機にトンネルの出口や橋の上を運転する際は確認し、事故を未然に防ぐ対策をしてくださいね。

鈴木 僚太[ピーコックブルー]

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