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■GT-R、フェアレディZに純正採用されていることこそ、RAYS高技術の証
●”チャンプ”山野哲也&井入”シャーク”宏之の激走りでも証明されたCE28N-plusの実力
技術の街・東大阪発、世界に誇れる日本のトップホイールメーカー「RAYS(レイズ)」から、走りに特化した人気のVOLK RACING(ボルクレーシング)に、新製品「CE28N-plus」が登場しました。
1999年、軽さを追求し名前の元となった「2.8kg/本(サイズ:14×5J +44)を達成」したCE28Nが誕生。その軽さを生かし、シビックやS2000などのNAボーイズレーサー的スポーツカーユーザーにたちまち大人気になりました。
対して、レイズ ボルクレーシングの中で、スカイラインGT-RやS13~シルビアなどのハイパワーターボのスポーツ系に人気の、高強度がウリのTE37があります。
今回、発表されたCE28N-plusは、基本デザインは変えずに、更なる高強度、軽量に磨きをかけたとのこと。CE28Nの軽さにTE37の強度を掛け合わせたような感じでしょうか。
レイズのホイールは、日産純正として、GT-RやフェアレディZという日本を代表する超スポーツカーに採用されています。過酷すぎるテストを繰り返し、そして「これならOK!」と自動車メーカーが認め、OEMとして採用されていることこそ、高性能の証。
CE28N-plus発表会にも登壇した、GT-RとZの顔、毎度おなじみブランドアンバサダー・田村宏志さんは、「レイズのホイールを初採用したのは、スカイラインR31オーテックのA/Jバージョン。そして現在はGT-R、フェアレディZ、そしてアメリカで今後発売される『Z NISMO』にもレイズのホイールを採用。東大阪魂が込められています!」と、メーカーOEMされるレイズの技術にベタ惚れの様子。
●CE28N-plusは各所に東大阪魂が込められる
ホイールはデザインだけにあらず! あ、もちろん見た目も大事ですけどね。そのデザイン的なものがCE28N-plusの機能アップとしていることが特筆すべき点なのです。そのポイントがこちら。
【ウェル部のウェーブ形状】
新しく採用されたウェーブ形状により、ウェル部(画像のココ)の厚みが増したことで、強度と剛性アップが可能に。
【スポーク/リムのマシニングロゴ】
従来の『VOLK RACING』ロゴが、ステッカーからレイズの特許技術A.M.T.(ADVANCED MACHINING TECHNOLOGY/ホイール塗装後に掘る)のロゴとなってオシャレ度アップ。また『FORGED(鍛造)』ロゴもレイアウト。
【新型ティアドロップデザイン】
スポークのナット側に、ティアドロップ(水や涙のしずく)型にえぐられている部分を、CE28Nよりも深く、かつ大きくしたことで、デザインだけではなく軽量化にも貢献。
【スポーク結合部の強化】
リムとスポークの接合部を扇状に広げることで、強度をアップ。
【センター部の軽量化】
軽きゃイイってものではないホイール。でも、軽いほうがいい。でも強くなきゃ…。そんな矛盾をセンター部でも実現。センターサークル部を削り込んで軽量化。プラス、肉抜き穴は廃止し剛性を確保、というワケです。
【スポーク縦断面の増加】
細めの10本スポークですが、縦断面を広くすることで(4.5mm)強度もあり、しなやかなフィーリングを確保。
【リム形状の変更】
CE28N-plusよりもゴツめな見た目で、耐久レースでの使用もターゲットにする、レイズを代表する6本スポークの「TE37 SAGA S-plus」と、インナー/アウターリムを同形状にしたことで、全体的な強度アップに。
カラーは、TE37 SAGA S-PLUSでも人気のダイヤモンドダークガンメタ、シャイニングブロンズメタルの2色を設定。
オプションカラーとして、ハイパーブルー、ハイパーレッド、レーシングブルー(3300~4400円アップ/特約店のみ取り扱い)を設定。
鍛造1ピース、10本スポークはシンプルでありながら、足元から力強さをアピールします。
●ドライビングが変わるRAYS VOLK RACING「CE28N-plus」
CE28N-plus発表会当日は、4台の試乗車が用意されていました。
TE37 SAGA S-plusとの比較デモランも行われ、ドライバーの『チャンプ山野哲也』さんも『井入シャーク宏之』さんも、「CE28N-plusにしただけでトレッドが広がった感じ」「タイヤが安定して踏ん張ってくれる」「限界値が格段に上がる」「嘘みたいだけどマジで違いが分かる」「タイムアタック派にもおススメ」など、数々のレースを制してきたおふたりが、マジ顔でCE28N-plusの実力をインプレッションしていました。
これには、TE37 SAGA S-plusの同サイズと比べて、CE28N-plusは500gも軽いことも貢献しているのでしょう。
参考までに、デモ車に装着していたCE28N-plusのサイズはコチラ。
<トラスト GR86(ZN8)>
フロント/リヤとも=9J×18、FACE-2、インセット52(ハブクリアランス26mm)、PCD100に、ダンロップ・ディレッツァZIII (255/35-18)を前後に装着
<RAYSフェアレディZ(RZ34)>
フロント=9.5J×18、FACE-4、インセット22(ハブクリアランス33)、PCD114.3に、ミシュラン・パイロットスポーツ5(245/45-18)
リヤ=10.5J×18、FACE-4、インセット22(ハブクリアランス45)、PCD114.3に、ミシュラン・パイロットスポーツ5(275/40-18)
<J’s RACING シビック タイプR(FL5)>
フロント/リヤとも=9.5J×18、FACE-2、インセット45、PCD120に、ヨコハマADVAN NEOVA AD09(265/35-18)
<YRアドバンス WRX STI(VAB)>
フロント/リヤとも=9.5J×18、FACE-2、インセット45(ハブクリアランス25)、PCD114.3に、グッドイヤー・RS Sport(255/35-18)
●今は18インチのみ、今後のサイズラインアップに期待!
昔は、簡単に言えば「ホイールは強度があって、気に入ったデザインのものならOK♪」と思っていました。が、以前「ホイールはタイヤの実力を引き出す最大のチューニングパーツ」と聞いたときに、ハッとしたことを思い出しました。
強いだけではなく、もちろん軽いほうがバネ下重量軽減に貢献し、しかもしなやかさも併せ持たせると、タイヤのグリップ力を上げ、差のあるコーナリングが可能だとのこと。例えるなら、使い古しのタイヤでも、高性能ホイールに変えるだけでグリップ力はアップするのだとか。
レイズの説明では、最近のクルマは数々の装備品で車両重量がアップし、パワーも上がり、タイヤの性能もアップしていることなどから、さらなるホイールに求められる基本性能、剛性アップが必須なのだとか。
そんな問題から、3年もの開発期間を経て誕生した、鍛造1ピースの10本スポークホイール「CE28N-plus」。
今現在は18インチのみのラインアップですが、近々には他サイズも出揃うハズ。期待しかないですね。
【お詫びと訂正 2023年7月25日】
本記事初出時、「井入宏之」選手を「井上宏之」選手と間違えて掲載しておりました。ご本人様並びにファンの皆様、関係各位には大変ご迷惑をおかけいたしました。申し訳ございません。ここにお詫びして訂正させていただきます。
(文:永光 やすの/写真:井上 誠)