■そんなのアリ? 信じられないような世界の交通ルールをご紹介
クルマを運転するうえで、日本では当たり前のことが、海外では普通でなかったりすることがあります。
たとえば、左側通行。道路交通法第17条の4では「車両は道路の中央から左の部分を通行しなければならない」と定められています。
1881年に「人力車とすれ違ったら左側によける」と警視庁が通達したことで、左側通行が初めて明文化されたのです。
日本以外にも、イギリスやオーストラリアなどは左側通行ですが、多くの国は右側通行であるように、国によって交通ルールは多種多様です。
今回は日本では信じられないような、世界の変わった交通ルールをご紹介します。
●ビール1杯くらいなら飲んで運転してもいい(個人差あり)-オーストラリア
どの国も飲酒運転に対する処分が厳しい一方で、微量のアルコールを摂取した状態で運転しても違反にならない国があります。
たとえばオーストラリアでは、血中アルコール濃度が0.05%未満であれば違反にはなりません。
血中アルコール濃度が0.05%とは、ビール中瓶1本、ウイスキーのシングルであれば2杯程度飲んだ状態が目安です(もちろん個人差があります)。
日本では飲酒運転の場合、免許取消(欠格期間3年)に加え「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」の行政処分が科されます。飲酒した状態で運転するのは危険極まりないので、「飲んだら運転しない」のが鉄則です。
●ナンバーの下一桁が1のクルマは月曜日に運転してはいけない-マニラ
フィリピンのマニラ首都圏では渋滞を緩和するため、平日の午前7時から午後7時までは、通行が規制されています。
具体的には、クルマのナンバープレートの下一桁の数字によって、道路を走ってはいけない曜日が定められているのです。
たとえば、月曜日はナンバー下一桁が1または2のクルマはマニラ首都圏の道路を走ってはいけません。金曜日であれば、9または0のクルマの走行が禁止されています。
道路が整備され、いつでも自分の好きな時間に運転できる日が来るのを待つしかないですね。
●日曜日にクルマを洗車してはいけない-スイス
スイスでは日曜日に自宅で洗車をしてはいけません。「休日はしっかり安静する」という思想が根強いからでしょう。
なお、自動洗車機の使用は許可されていますが、田舎にはあまり普及していないのだとか……。また、洗車した際に流れ出た水が自然に悪影響を及ぼし、スイスの美しさを損なう可能性があることも、禁止している理由のようです。
●アルコール検知器を装備していないと違反-フランス
フランスも飲酒運転には厳しい処置をとっている国の1つです。
フランスでは、2012年7月1日以降、クルマにアルコール検知器を装備することが義務付けられています。違反した場合、11ユーロ(日本円で約1600円)の罰金が科せられます。
●赤信号でも右折していい-アメリカ
日本では「赤信号は止まる」が原則ですが、アメリカでは、赤信号でも右折が許されています。ちなみに、アメリカは右側通行。
もちろん「NO TURN ON RED(赤信号でターン禁止)」の標識では右折不可ですが、周囲に他のクルマや歩行者がいない場合、赤信号で右折することが許されているのです。
今回は、世界の変わった交通ルールをご紹介しました。
ちなみに、アメリカのアラバマ州では「目隠し運転」が禁止されていたり、カルフォルニアでは時速65マイル(時速104km/h)で走っているクルマから飛び降りてはいけない、といったルールもあるのだとか……。
誰得?と思えるようなルールも世界各国に数多く存在していますが、クルマを運転するときは交通ルールを守って安全運転を心がけましょう。
(鈴木 僚太[ピーコックブルー])
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