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■あっ…危ない! 夜間や食後に居眠り運転が多い
公益財団法人国際交通安全学会の学術誌によると、居眠り運転による事故は、夜中から早朝にかけての時間帯やお昼過ぎに多く発生するそうです。
個人差があるものの、人間は夜間とごはんを食べて血糖値が急激に上がったときに眠気が強くなりやすくなっています。この時間帯に長時間運転をしていると、運転による疲れが相まって、居眠り運転が多くなってしまいます。
さて、運転中に眠たくなってしまったら、どのような対策をとったらよいのでしょうか。簡単にできる5つの方法を紹介します。
●眠気対策1 『15~20分の仮眠をとる』
眠気が強いとき、15~20分の仮眠をとると頭がすっきりし、集中力が増すといわれています。これは「パワーアップ」と昼寝を意味する「ナップ」をあわせた造語で、「パワーナップ」と呼ばれる仮眠法です。
ポイントは、15~20分の短い仮眠にとどめておくところです。もし30分以上寝てしまったら深い睡眠に入ってしまって、目覚めたときに頭の動きが鈍くなってしまうことがあるようです。
運転中にどうしても耐えられないほどの強い眠気が起きたら、いったんクルマを停めて仮眠をとることを考えてみましょう。
●眠気対策2 『カフェインを摂取する』
コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインを含むものを摂取する方法も有効なようです。
長時間運転をすると疲労が溜まり、「ヒスタミン」と呼ばれる物質が放出され、眠気が引き起こされるのですが、カフェインを摂取することでヒスタミンを抑制でき、眠気がおさまるようになるとされています。
前述した15~20分の仮眠をとる前にカフェインを摂取するのもおすすめです。より目覚めがすっきりするようです。
●眠気対策3 『身体の一部を冷やす』
身体の一部を冷やして刺激を与えると、眠気が弱まることもあります。
たとえば、いったんクルマを停車し、近くのトイレの洗面所で顔を洗ったり、窓を開けて顔に風をあてて冷やしたり、首元に熱を出したとき用の冷却シートを貼ったりする方法などが考えられます。
眠気があるときは、リラックスしているときに活発になる副交感神経が優位になっていることが多いのですが、身体の一部を冷やすことで反対の役割を持つ交感神経を活発にさせられ、眠気をおさえることができます。とくに、窓を開けて顔を冷やすのは簡単にできるため、ぜひ一度試してみてください。
●眠気対策4 『目薬をさす』
身体の一部を冷やして刺激を与える方法と似ているものでいうと、目薬をさすというのも効果的です。とくに、メントール入りの目薬は清涼感が抜群で、仮眠する時間がない場合におすすめです。
●眠気対策5 『ガムを噛む』
ほかには、清涼感があって刺激的なガムを噛む方法もあります。ガムは、眠気防止方法として以前から活用されていましたが、いまも長距離トラック運転手の必須アイテムとなっているようです。
ガムを噛むという咀嚼(そしゃく)行為は、脳を刺激して覚醒を促します。ガムは、どこでも手軽に安く購入でき、基本的には長時間クルマの中に置いておいても問題ないとされているため、長距離運転の際はあらかじめ用意してみてはいかがでしょうか。
居眠り運転は、事故を招く危険な行為で、眠気があるまま放置して運転し続けると咄嗟の判断を誤ることもあります。
タクシー運転手や長距離トラック運転手などは、眠気や疲労を感じたら、15~20分の仮眠をとり、今回紹介したさまざまな眠気対策を行っているようです。
仮眠する場合は、15~20分のタイムロスが発生しますが、強い眠気がなくなって頭がすっきりすることもあります。長時間運転するとわかっているのならば、あらかじめ仮眠時間を考慮して計画を立てるとよいでしょう。
(鈴木 僚太[ピーコックブルー])
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