ブリヂストンにはカルソニック・インパルZ、エッソ・ウルトラフロー・スープラ、ARTA NSX…歴代のGT500優勝車両を展示【東京オートサロン2023】

■2023年、モータースポーツ活動開始から60周年を迎えたブリヂストン

ARTA NSX
ブリヂストンは今年モータースポーツ活動60周年を迎えた

ブリヂストンは1963年の第1回日本グランプリへ参戦して以来、今年2023年でモータースポーツ活動60周年を迎えます。

今回の東京オートサロン2023では、モータースポーツ活動を通じて「走るわくわく」を支えてきたブリヂストンの歩みが紹介されました。

見所はなんといってもトヨタ、日産、ホンダ、それぞれを代表するGT500マシンの展示です。


●エッソ・ウルトラフロー・スープラ(2002年)〜確実にポイントを稼いでチャンピオン獲得

エッソウルトラフロースープラ
2002年のチャンピオンマシン、エッソ・ウルトラフロー・スープラ

2002年、まだスーパーGTではなく全日本GT選手権と呼ばれていた時代に参戦していたエッソ・ウルトラフロー・スープラ。

ドライバーは脇阪寿一選手と飯田章選手。マシンのメンテナンスはチーム・ルマンが担当していました。

この年、開幕戦を制したのは、松田次生選手とラルフ・ファーマン選手がドライブするモービルワンNSXでした。モービルワンNSXはその後も第4戦、第8戦でも優勝。全8戦中3戦を制していました。

一方、エッソ・ウルトラフロー・スープラの優勝は第3戦の1度だけでしたが、リタイヤもなく、常にポイントを稼ぎ、最終的には1ポイントの差でモービルワンNSXを下しチャンピオンの座を手に入れたのでした。

●ARTA NSX(2007年)〜9戦中3勝を挙げ、圧倒的な強さを誇った

ARTA NSX
2007年のチャンピオンマシン、ARTA NSX

2007年、全日本GT選手権からスーパーGTへと移行して3年目に、圧倒的な強さを発揮したのが、伊藤大輔選手とラフル・ファーマン選手がドライブしたARTA NSXでした。

開幕戦ではポイント圏外となる12位ゴールでしたが、全9戦中、第2戦・第5戦・第8戦で優勝。獲得したポイントは94で、第2位のエプソンNSXに25ポイントもの大差でシリーズチャンピオンとなりました。

●インパルZ(2022年)〜新型車投入時には必ずチャンピオンを獲得している日産

カルソニック・インパルZ
2022年のチャンピオンマシン、カルソニック・インパルZ

全日本GT選手権が始まった最初の年である1994年に、R32スカイラインGT-RでGT500のシリーズチャンピオンを獲得した日産は、1995年にR33スカイラインGT-R、1999年にR34スカイラインGT-R、2004年にZ33フェアレディZ、2008年にR35ニッサンGT-Rで優勝しています。

いずれの年もニューマシンにスイッチした年で、新型車投入時には必ず優勝するというが、日産の”意地”!

2022年はRZ34フェアレディZの投入年で、この年の優勝も期待されていました。そして、その期待に応えたのは、星野一義監督率いるチームインパルのカルソニック・インパルZ。ドライバーは平峰一貴選手とベルトラン・バゲット選手。全8戦中、優勝1回、リタイヤ1回でのシリーズチャンピオンとなりました。

●GRカローラと技術展示なども見逃せない

GRカローラ
抽選販売のため、なかなか現車を見る機会もないGRカローラ

そのほか、ブリヂストンブースには、話題のGRカローラも展示されていました。抽選販売となったGRカローラは、実物を見る機会もなかなか少ないとあって、多くの来場者に囲まれる状態。

BS技術展示
タイヤを回すとトレッドのイラストの手前の画像が動き、タイヤのあれこれが説明される技術展示

技術展示では、タイヤを回すことで動画が再生されタイヤのあれこれがわかるコーナーを用意。スポーツモデル向けのプレミアムホイール、ポテンザやプロドライブの展示も行われました。

(文・写真:諸星 陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
続きを見る
閉じる