チームKUNISAWA.NET、ルノー・ルーテシア(クリオ)2日目にトラブル発生!(梅ちゃんも元気です!)【WRCラリー・ジャパン2022】

■ラリージャパンSSでは火災やクラッシュやいろいろ発生!

フォーラムエイト・ラリージャパン2022は競技初日のSS1が途中中断となってKUNISAWA.NET号はSSを走ることができなかったのですが、2日目にも競技に大きなトラブルが発生しております。

SS2では6号車ヒョンデのダニ・ソルド車両から火災が発生。幸い、ドライバーのソルド選手もコドライバーのカンディード・カレラ選手も無事でしたが、消火活動などによりここも途中で中断。その影響でSS3もキャンセルとなり、SS4へと進みます。

が、SS4でもトラブルが発生し、中断へ。原因は、コース中に一般車両が入り込んだとのこと。ラリーのSSは閉鎖されている前提で思い切り走れる場として競技が行われているため、これでは続けられないのも致し方ありません。事故や怪我などの報告はないようですが、原因なども明確にはなってないようです。

また、SS4と同じステージを使う予定であったSS7も、この一般車両侵入騒ぎとは別に、43号車フォードのクレイグ・ブリーン車両がクラッシュによりガードレールを破損。このため競技続行不可としてキャンセルとなりました。

というわけで、KUNISAWA.NET号はSS5でやっと走行できることとなります。

●KUNISAWA.NET号走る!

リエゾン(移動区間)を走るKUNISAWA.NET号
リエゾン(移動区間)を走るKUNISAWA.NET号(Photo:Rally Japan)

そして迎えたSS6においてトラブルが発生。横滑りが発生し「なにか」に右後輪のホイールがヒット。パンクには至らず、ただ走るくらいならできるようですが、競技として走行するにはムリなほどの影響が発生する状況に。アライメントが大きく狂ってしまい正常には戻せず、どうやらハブベアリングを痛めてしまったようです。

サービスパークに戻ってきました
サービスパークに戻ってきました

こうして2日目の競技走行を終え、サービスパークへ戻ってからが勝負です。

メカニックの喜多見さんを中心に対策を講じます。

硬いものにヒットしてしまった右リヤホイール
硬いものにヒットしてしまった右リヤホイール
短時間ですが、右リヤのハブを外してチェックします
短時間ですが、右リヤのハブを外してチェックします

競技車両はいわゆるルノー正規輸入車両ではないため、普通にはパーツナンバーなどがわからないそうです。かつ、この車両、ルノー・スポール製造部門からのもので、一般的なパーツがどこまで使用できるかはまったく未知と、居合わせたルノー・ジャポンのかたや、ルノーディーラーサービス担当のかたがたからも声が漏れます。

国沢さんも、ハブの様子を心配そうに見守ります
国沢さんも、ハブの様子を心配そうに見守ります

しかし、ここでメンテナンスできる時間は45分間と非常に限られており、大きな修理をすることはできません。KUNISAWA.NETメカニック陣は素早く車両をジャッキアップし、通常の点検にプラスして右リヤのハブ(タイヤ・ホイールをサスペンションに取り付ける部分)を取り外し、分解します。

いつもはアットホームで和気あいあいのチームKUNISAWA.NETもこの時ばかりは緊張ムード
いつもはアットホームで和気あいあいのチームKUNISAWA.NETもこの時ばかりは緊張ムード

ベアリングが原因と突き止めますが、やはりパーツが手に入らなければどうしようもない状況。

と、ここで補修作業に使えるサービス時間もタイムアウト。車両は保管場所へと向かっていきます。

夜間は車両をいじることができない保管場所へ移動します
夜間は車両をいじることができない保管場所へ移動します

果たして、競技3日目は無事出走できるか?

ひと晩かけて、ベアリング探しが始まります。

●梅本まどか選手も元気に戻ってました

ペースノート片手にハイポーズ
ペースノート片手にハイポーズ

さて、そんなころ、走りを終えた我らが梅本まどかちゃんもサービスパークにいました。

クルマの調子は絶好調ではないものの、順調に走れているとのこと。それよりも、目線が低すぎて手前の路面がまったく見えずにペースノートばかり見ているとのことです。酔わないでくださいよ。

ペースノート片手にハイポーズ
ペースノート片手にハイポーズ

いつもニコニコした梅ちゃんですが、このときばかりは受け答えの感じがアスリートのような雰囲気で、真剣に競技に取り組んでいるのが伝わってきました。

明日も頑張ってくださいね〜。

(文・写真:小林和久)

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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