ふるさと納税で世界に1台のムーンクラフト製スーパーカーが手に入る!?

■御殿場市のふるさと納税の高額返礼品に「世界に1台のスーパーカー」が登場

自分だけのためのワンオフのクルマを作る。自動車好きなら一度は憧れる夢が、ふるさと納税で叶うかもしれません。

静岡県御殿場市が、寄付額1億円の返礼品として用意したのは、なんと、名門レースコンストラクターが特別にスポーツカーを改造してくれるという権利。

これまでにも各自治体は、パーツや工具などクルマに関連する返礼品を多数用意してきましたが、ワンオフのスポーツカーを作るという取り組みは画期的です。

●ベース車両はケータハム7

ムーンクラフトが御殿場市のふるさと納税返礼品として提供する「MCS ROADSTER」。フロントビュー
ムーンクラフトが御殿場市のふるさと納税返礼品として提供する「MCS ROADSTER

スポーツカーを改造するのは、レーシングカーデザイナー・由良拓也氏率いる「ムーンクラフト」。

御殿場市内に拠点を置く同社は、レースコンストラクター活動/レーシングカーの開発・設計などを通して、高性能車づくりの広範な知見を培ってきた名門です。

ムーンクラフト特注スポーツカーの車名は「MCS ROADSTER 7」。

その名前から想像できるとおり、ベースカーとなるのはケータハム7です。寄付者は新車、もしくは中古車のケータハム7を用意する必要があります。

古典的ロードスターがもつロングノーズ/ショートデッキレイアウトを活かし、由良拓也氏が考案した世界にひとつだけのデザインを、ムーンクラフトが外装パーツとして製作・装着。

提供されるコンプリートカーは、保安基準を遵守した合法改造の範囲内に留めているため、公道走行も可能ということです。

●ムーンクラフト自慢の空力/CFRP技術を投入

ムーンクラフトが御殿場市のふるさと納税返礼品として提供する「MCS ROADSTER。リヤビュー
MCS ROADSTERのベースはケータハム7。外装部品はすべてCFRPに交換される

由良氏が公開したデザイン案は「戦闘的なスポーツカーデザインで、彼のエッセンスでもある、愛着の湧くどこかファニーな一面」を持っているのが特徴。

長年のレーシングカー開発で培ってきた高度なエアロダイナミクス技術、そしてCFRP成形技術を駆使し、ケータハム7を世界に1台の本格派のスポーツカーへ変身させます。

発表されたスペックによれば、コンプリートカーのボディサイズは全長3880×全幅1600×全高1040mm。全長/全幅はわずかにベースカーより拡大する一方、全高はやや低められています。

また、すべての外装部品に、ムーンクラフトが製作するCFRPが使用されるとのこと。ケータハム7は幌屋根ですが、「MCS ROADSTER 7」はハードトップもオプションで選択可能となっています。

プロフェッショナルが自分のためにスポーツカーを作ってくれるという夢を、ふるさと納税で叶えてくれる御殿場市。

ほかにも、市内のゴルフコース「太平洋クラブ御殿場コース」の1日貸し切り権、リゾート施設の特別宿泊プランなど、個性あふれる返礼品の数々が用意されています。一度チェックして見てはいかがでしょうか。

※当該返礼品は準備が整い次第、順次ふるさと納税ポータルサイトに掲載予定です(2022年10月6日)。

(三代 やよい)

この記事の著者

三代やよい 近影

三代やよい

自動車メーカー勤務後、編集・ライティング業に転身。メカ好きが高じて、クルマ、オートバイ、ロボット、船、航空機、鉄道などのライティングを生業に。乗り継いできた愛車は9割MT。ホットハッチとライトウェイトオープンスポーツに惹かれる体質。
生来の歴女ゆえ、名車のヒストリーを掘り起こすのが個人的趣味。
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