三菱2代目「パジェロミニ」登場。軽自動車の新規格に対応して初のモデルチェンジ【今日は何の日?10月5日】

■軽の新規格対応で魅力アップした2代目パジェロミニ

1998(平成10)年10月5日、同年10月1日に施行された軽自動車の規格変更(全長+10mm、全幅+8mm)に対応した2代目「パジェロミニ」がデビュー。1994年に誕生した初代パジェロミニは、RVをけん引したパジェロの弟分として大ヒット、2代目もキープコンセプトで人気を獲得しました。

1998年にデビューした2代目パジェロミニ(C)Creative Commons
1998年にデビューした2代目パジェロミニ(C)Creative Commons


●何回も見直された軽自動車規格の変遷

軽自動車という正式な名称と概念が誕生し、初めて軽自動車の規格が制定されたのは、戦後間もない1949年でした。

この時の規格は、車両サイズは全長2.8m、全幅1.0m、全高2mで、4ストロークエンジンの排気量は150cc以下、2ストロークの排気量は100cc以下でした。しかし、この規格で4輪車を成立させるのは難しく、適正な規格になるように以後何回も規格の見直しが行われました。

1950年には、全長3m、全幅1.3mに拡大、排気量は4ストロークが300cc以下、2ストロークは200cc以下に増大。1951年には、排気量が4ストローク360cc以下、2ストロークは240cc以下まで増大。1954年に排気量360cc以下、1976年に排気量550cc以下で全長+200mm、全高+100mm、1990年に排気量660cc以下、1998年に全長+10mm、全幅+8mmで現行サイズ(全長3.4m、全幅1.48m、全高2.0m)となりました。

●パジェロの弟分として2代目パジェロミニも人気を獲得

1994年にデビューした初代パジェロミニ、パジェロのミニチュア版として人気を獲得
1994年にデビューした初代パジェロミニ、パジェロのミニチュア版として人気を獲得
1991年にデビューした2代目パジェロ。パリダカでも活躍してRVをけん引
1991年にデビューした2代目パジェロ。パリダカでも活躍してRVをけん引

1994年にデビューした初代パジェロミニは、RVブームを牽引した「パジェロ」の血統を踏襲したパジェロのミニチュア版でした。軽自動車の扱いやすさとパジェロそのままの縮小スタイル、軽ながら本格的なオフロード性能によって、大ヒットを記録しました。

2002年にデビューした2代目パジェロミニ
1998年にデビューした2代目パジェロミニ

そして登場した2代目パジェロミニは、キープコンセプトでパジェロの縮小版のスタイリングを継承。規格変更に対応してボディサイズを拡大して、衝突安全性を向上するために衝突安全ボディが採用されました。パワートレインは、660cc直4 SOHC と高出力の660cc直4 DOHCツインスクロールターボ仕様の2機種に、4速ATおよび5速MTの組み合わせ。駆動方式は、パートタイム4WDをメインに、安価なFRも用意されました。

軽のオフロード車としては、スズキの「ジムニー」がすでに不動の人気を獲得していましたが、オフロード色の強いジムニーに対して、2代目パジェロミニは乗用車テイストのソフトなイメージとスタイルで人気を獲得しました。

●その後モデルチェンジすることなく生産を終える

2000年以降、パジェロミニは人気維持のためマイナーチェンジを繰り返して商品力の向上を試みますが、三菱の経営悪化の影響もあり、十分な改良・強化ができませんでした。その結果、販売は下降線をたどってしまい、モデルチェンジすることなく2012年に生産を終了しました。

再建中の三菱にとっては、堅調な販売を続けていても、収益性の小さい軽自動車に開発リソースを投入することは難しく、車種削減の対象になったのです。


一時は、ジムニーを凌ぐ人気を誇り、乗用車テイストのオフロード車というジムニーとは異なるジャンルを開拓していただけに、残念ですね。パジェロ同様、パジェロミニも復活を望む声がいまだに多くあります。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン

Mr. ソラン 近影
某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。