■プラグインハイブリッド仕様、ハイブリッド仕様、直噴ガソリンターボ仕様を設定
2022年9月21日(水)、三菱自動車は、ヨーロッパ向けの新型コンパクトSUV「ASX(日本名RVR)」をオンライン発表会でワールドプレミアしました。写真を見ると、ルノー キャプチャーそっくりです。
それもそのはず、コンパクトSUVの「ASX」はグローバルに幅広く展開する同社の主力モデルで、ヨーロッパには2010年に投入されていました。
今回、アライアンスパートナーであるルノーからヨーロッパ向けにOEM供給を受ける新型ASXは、ルノー・日産・三菱自動車アライアンスによる「CMF-B」プラットフォームが採用されたコンパクトSUV。生産工場は、スペインのルノー社バリャドリード工場。
2023年3月から三菱自動車の販売ネットワークを通じて、欧州の一部市場で販売が開始されます。
新型ASXは、フロントからリヤに流れるようなシルエットが印象的で、同時に、後方に向かって切れ上がるキャラクターラインとフローティングルーフによるダイナミックなスタイルが特徴です。
単なるバッジエンジニアリングではないようで、フロントマスクは三菱のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」が採用されています。
上部にスリーダイヤが配されたフロントグリルにより力強さを演出。また、ボディサイドを絞り込み、ショルダーを張り出すことで、ワイド感と走りの良さを予感させるサイドビューになっています。
リヤは、キャプチャーと同様に「コ」の字型のテールランプが採用されていて、フロントマスクほどの差は感じさせません。
欧州向けの新型ASXには、複数のパワートレインが設定されています。
・1.6Lガソリンエンジンに、駆動用と発電用の2つのモーター、マルチモードの自動変速機と10.5kWhの駆動用バッテリーが組み合わされたプラグインハイブリッドEV(PHEV)
・1.6Lガソリンエンジンに、駆動用と発電用の2つのモーター、マルチモードの自動変速機と1.3kWhの駆動用バッテリーを組み合わせたハイブリッド仕様
・1.3L直噴ガソリンターボと6速MT、もしくは7速ダブルクラッチオートマチックトランスミッションが組み合わされたマイルドハイブリッドモデル
・1.0Lガソリンターボエンジンと6速MTの組み合わせになるガソリンエンジン仕様
と、多彩なラインナップになっています。
使い勝手も良好で、スライド式リヤシートと広いラゲッジによる高い積載性を備えています。さらに、インパネの中央に、スマホ連携ディスプレイオーディオ(SDA)が配置され、ディスプレイ上から好みに合わせたドライブモードを選択することができる「マルチセンス」システムも用意されています。
また、「レーダークルーズコントロールシステム(ACC)」と車線維持支援機能を組み合わせた高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」をはじめとした先進運転支援システムが搭載されていて、高い安全性能、ドライバーサポート機能も備えています。
日本向けのRVRは、2010年登場の3代目でかなりの長寿命モデルになっています。日本向けもキャプチャーのOEM版になるのか、独自開発の新型に移行するのか、あるいは廃止になるのか分かりませんが、動向が気になります。
(塚田 勝弘)